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女商人アリアは、置き去りにした外道勇者に復讐を誓う!  作者: 冬華
第2章 女商人は、独裁者を破滅に導く

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第53話 女商人は、誤解を招く

「お姉ちゃん……ごめんなさい」


「ごめんなさい……」


 ダリルとジルドが泣きながら頭を下げる。「もういいよ」と言っているのに、中々泣き止まない。だから、アリアは二人を抱きしめた。


「二人とも。あなたたちの謝罪は受け取ったから、もう泣かないで。いつも通り、お姉ちゃんに笑顔を見せてくれないかな?お姉ちゃん、あなたたちの笑顔がとっても大好きなのよ」


 ニコッと笑うアリアに、ダリルとジルドもつられて笑顔になる。もう大丈夫だと思って、アリアは二人の頭をやさしくなでて、マチルダ夫人に向き合った。


「アリアさん……」


「そういうわけですから、お義母様もこれ以上の謝罪は不要ですからね。いつも通りに接してくれませんか」


 アリアがそう言うと、マチルダ夫人は一度深々と頭を下げた後に、微笑んだ。こちらも大丈夫だとアリアは思った。


「それじゃあ、わたしは皆さんの所に行ってきますね」


 アリアはそう一言告げて、あてがわれた部屋を出る。仮の礼拝堂となっていた部屋に幹部たちが集まっている。


「みんな、待たせたわね」


 アリアが一言告げると、ざわめきが起こった。


「本当に生き返ったのか?」「影武者?」「ひょっとして、元々不死身だったとか?」


 ……みんな、好き勝手言っていた。


「ボン……」


「は……はい!」


「あなた、神父さんなんだから、わたしの生存確認してくれないかしら?そこの所をはっきりさせないと、どうやら話を進めれることができないみたいだから」


 アリアは、少しイラつきながら、ボンに確認を求めた。


「せ……生存確認……というと?」


「ほら、わたしがもしアンデッドなら、心臓止まってるでしょ?だから、触って脈が動いているかどうか確認すればいいんじゃない?」


「え゛っ……」


 その言葉に、ボンは戸惑った。


(心臓が動いているかどうか触る?どこを……。あっ……)


 ボンの目がアリアの胸にくぎ付けとなった。


「わかりました!不肖、このボン!!アリアさんのために、生存確認をさせてもらいます!!」


 そう言って、ボンははりきって……アリアのささやかな胸を揉んだ。


 バチン!!


「なにすんのよっ!!」


 頬っぺたに鮮やかな紅葉マークを作ったボンを睨みつけて、アリアは顔を真っ赤にして怒鳴りつけた。


「えっ……だって、心臓が動いているかどうかを確認しろと言ったじゃないっスか!!」


「脈を見ればわかるでしょ!!それに、心臓が動いているどうかを確認するような触り方じゃなかったよね?揉んだら確認できるの?」


 アリアの剣幕に、「そりゃそうだ」「確かに」「狙ってただろ」「俺も揉み揉みしたい」……などのコメントが寄せられる。


「……それで、どうだった?」


「いや……小ぶりなりに実が詰まって、柔らかかった……」


「ボン?」


「す…すみません!!アリアさんは生きています。間違いありません」


 今更、確認できていないとは言えず、ボンは日和った。もっとも、死んでいる人の肉体は固まるから、柔らかい時点で生きていると言えるのだが。


「それじゃあ、みんな。神父様も保証してくれたことだし、今の現状とこれからの対策を話し合いましょうか」


 アリアがそう告げると、皆の顔が引き締まった。ボンもそこに加わろうとしたが……


「ボンさん……。あとでゆっくり【オ・ハ・ナ・シ】……しましょうね?」


 ……イザベラの凍り付くような笑顔にあてられて、恐怖したのだった。

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