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序章〜最強〜

勇者は魔王を前にして、剣を固く握りしめた。

人類最強と言われた彼は「七つの大罪」と名付けられた魔王直属の配下である7人の魔族を1人で倒してきた。

これまでの戦いは簡単だったとは言わないが勇者にとっては比較的楽な戦いだった。

しかし魔王はそう簡単にいきそうにもない。魔王のプレッシャーのようなものが物語っている。

勇者は怯む事無く剣を振りかぶった。

魔王はその攻撃を軽くいなすと反撃を試みる。

お互い相手の攻撃を食らうことなく美しい立ち回りを見せる。

不意に魔王が口を開いた。

「最強というのは間違いなさそうだ。お前の存在は我々の脅威になるだろう。私直々に処理をしてやろう」

勇者に目に見えない衝撃波が襲い掛かり、倒れてしまった。薄れゆく意識の中、勇者に魔王の声が響いた。

「我々は殺しは好まない。これは自衛のための戦いなのだ、人間のように殺しはしない。ただ罰は受けてもらおう」

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