Part20:コカトリス
フリーイラスト その20【コカトリス】
線画バージョン
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彩色例
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シチュエーション例・ショートショート
むかしむかしある所に、美しいけれども、とってもワガママなお姫様がいました。
お姫様は自分が世界で1番美しいと信じており、自分よりも鮮やかで美しい物が許せません。
ですから毎日毎日、自分は鮮やかな色を纏っては、召使い達には灰色の地味な服しか与えませんでした。
そんな折、お姫様の元に悪魔がやってきます。
悪魔はお姫様の魂と引き換えに、「特別な力」を授けてくれると言葉巧みに、お姫様を口説きました。
「と、言っても……魂を頂戴するのは死んだ後だから。生きている間は、目一杯楽しめるぜ?」
「まぁ、それは素敵! その力があれば、気に入らない奴は全部、地味な灰色にできるわね」
お姫様はなんの疑いもなく、悪魔の口車に乗ってしまいます。
悪魔の言う「特別な力」とは、お姫様が誰よりも鮮やかで輝いていられるように、気に入らない相手を石に変えるというものでした。
しかし……悪魔はお姫様に大切なことを、わざと伝えませんでした。
その力を得た暁に、お姫様自身も「特別な何か」に変わってしまうことを……。
「ひ、化け物! 化け物が出たぞ!」
(誰が化け物ですって⁉︎ 美しい私を化け物呼ばわりだなんて、許せない!)
「うわぁぁぁぁ⁉︎ か、体が……いし……に……」
(ふふ。いい気味。私以外はみーんな、灰色になっちゃえばいいのよ!)
お姫様はお城中の兵士や召使い、果ては王様と王妃様までも石に変えてしまいました。
そうして、満足そうにククッと喉を鳴らすお姫様の足元から、にゅるりと蛇が1匹、這い出てきます。
真っ黒でどこまでも残忍な様子の蛇は、鎌首を上げると……これまた満足そうに、お姫様に問いかけます。
「……満足したかい?」
(あら、あなた……もしかして、あの時の悪魔かしら? ふふ。見て分からないの? 私、とっても満足よ)
「そりゃぁ、良かった。そんじゃ、その調子で……この世界を全部、石に変えちまいなよ」
(えぇ、そうするわ! 綺麗で鮮やかなのは、私だけで十分だもの!)
それからというもの……毎日毎日、お姫様は自分を討伐しにやってくる冒険者達を石に変えては、せっせと魂を濁らせていきます。
ーー数百年後。
荒廃しきったお城には、孤独で怒りん坊な魔物が住んでいると噂されるようになりました。
その魔物の名前は「コカトリス」。
それはかつてはお姫様だった、極彩色の成れの果て。
自身の欲望を糧に、世界を滅ぼして……最後は魂を取り上げられるだけの、哀れな魔物でしかありません。
ここで一旦、『なんとなくフリーイラスト集【『絵心ゼロから〜』別館】』は完結とさせていただきます。
このままだとダラダラと続けてしまい、また妙な超長編が出来上がってしまいそうですし……(汗)。
※気まぐれに追加はあるかもしれませんが、今後の予定は未定です。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました〜★




