一人暮らしを始めました
初めての小説を投稿してみます。
幼稚な文才ですがごゆるりとしていって下さい。
夢を見ていた。
自分の視界は眩しすぎる『モノ』で溢れていた。そこには家族の声があって自分がいて、それはとてもとても楽しい夢だった。
夢であって欲しかった。
眩しすぎた『モノ』は家族を包み、そして炎上した。自分だけ無事だという状況に理解できないまま家族だったものが焼け爛れていく。
これは夢だ。
ようやく理解したがもう遅い。『モノ』は自分すらも巻き込み始めた。死にたくない、死にたくない、そんな思いとは裏腹に自分は目覚めないでいた。
どんなものでもいい。
家族だったものを覗く。覗こうとするが自分から遠ざかり始める。自分が壊れてしまわないように、まるでそれがセーフティの役割を果たすかのように離れていく。
終わってしまう。
そうこの夢は直に、自動的に終わる。いろんな感情や思いが混じりつつもただ単純に忘れるという結末で終わる。
覚めないで、覚めてくれ。
どうせこの夢も忘れるのだ、ならば覚めようが覚めまいが理解したところでそれを放っておくだけ、そんな簡単な解答も忘れて自分は目が覚めた。
ジリリと鳴る目覚まし時計を止め一言。
「……なんで知らない天井があるんだ?」
朝から現実逃避(?)をする目覚めかたについてどれ程の人間がしたことがあるのか気になったがそうじゃない。正確に理解しているつもりだが(しかしそれは天井ではなく現在自分が置かれている状況についてだが)、今は頭が働かないということと昨日の自分自身の行動のせいでそんな言葉がひょいと出てきてしまうほどの疲労が体にはあった。それに抗うかのように意識を覚醒させ体を起こし今の部屋を確認する。
「……そっか、昨日ゴタゴタしてたからあんまり見れてないんだっけ。」
そう、俺こと青羽悠都はこの春から高校生として実家から通うつもりだったのだが突然の両親の他界で先日から大急ぎで実家から離れたこの新しい我が家への引っ越しの準備をしていた。
けれどもここについてからはあまり部屋の様子を見れておらず、さらには荷物も全部片付けきっていないため自分自身の今の寝床が元の家から持ってきたソファの上である。
「いつつ……なんで昨日ここで寝たんだろうな?俺は……。」
だらしなく体を伸ばし、ルーチンワークを済ませ昨日の家の準備を再開しようとする。しかしそんな行動を緊急停止するかのように腹の虫が鳴る。今すぐにでも汚い部屋の片付けに取りかかりたいのだが、俺は朝起きたらすぐ朝食を摂るタイプなので朝御飯にする。といってもただの素トースト、まずくなければうまくもない食事を済ませる。
「ごちそーさまでした。」
食べ終わったあとの食器(使わなくても良かったが)を片付け、早速荷物の整理と家具の配置に取りかかる。それが終わってもまだやらなきゃ行けないことがあるのはキツいな。
今でも家事を一人で行わなければならないし手が回らないのにバイトも決めなくちゃならない。親がいくらかとお金を遺してはくれたのだがもちろんそれだけでは生活は出来ないし、ありきたりだが『働かざる者食うべからず』が自分のモットーだからな。えっへん。
「ん~そうなるとバイト先はどこが良いか……コンビニは周りからキツいとの評判があるからな……かといって飲食店はどうか……?」
そんなことを考えつつも作業が終了した。おっと気がついたらもう昼前か、食材は……パンしか無いな。近くにスーパーかデパートでもあれば買いだめしとくか。バイト先は……もう少し考えてからでいいか、一応質素な生活を続ければしばらくは生活していける額はあるからな。
「っと、その前に……父さん、母さん、行ってきます。」
仏壇を前にして両親に伝える。実感があるせいか余計に寂しく感じる。それとは裏腹に今までのおとなしかった自分の生活とは一変して(理由はアレだが)一人暮らしをしなければならないという気分の高揚がどこまで自分を動かせるのか少し楽しみにしている自分がいた。
いざ書くとなるとあまり浮かびませんね。
近況報告でよければ載せていこうと思います。
ではこのへんで