詩 枯れ尽きた大地
「私たちを心配してくれた巫女様はもういない」
「茨の檻の中でどれだけ失望していたことだろう」
水のナイ大地 緑のナイ大地
人もイナイ大地 心のナイ大地
かつて豊かだった緑の世界
色とりどりの花が咲き乱れる世界
今はもう 見る影もない
雨のフラナイ大地 植物のハエナイ大地
誰もイナイ大地 感情のウゴカナイ大地
人々は間違えた
残り僅かな水を奪い合った
分け合えば十分に余る水を
事態に対処する時間も十分に余るはずだったのに
「巫女だけは最後まで言葉を投げかけてくれていたのに」
「私達は最後まで耳を貸さなかった」
「その代償が目の前にある大地だ」