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さんだいのきせき  作者: ちくましゃん
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ひなどり 賢い 西瓜

 ある冷たい嵐の日、ひなどりたちは巣から落ちないように、必死で敷き詰められた枝を掴んでいました。親は狩りにでも行ったのでしょうか、姿はどこにも見えません。親の元で暖まることも出来ず、ひなどりたちは口ばしや足先にだんだん力が入らなくなってきました。

 ふいに、今まででいちばんの突風が巣を襲いました。呆気なく吹き飛ぶ巣。枝を口ばしでくわえたまま飛ばされていく兄弟たち。細く弱々しい鳴き声が一つ、風に掻き消されていきました。

 次の日、一人の青年が西瓜畑へとやってきました。

「よし、割れてない!畝を高くしておいてよかった!あとは獣どもに食われなけりゃ出荷できるぞ!」

そして、青年は西瓜畑の奥のほうを見てつぶやきました。

「それにしても、昨日の嵐はすごいな。あんなにでかい杉も倒しちまった。」

青年は手を合わせようと、杉へ近づいていきました。「おや、こんなところにひなが落ちているぞ。……まだ生きてる!急いで家に戻らなきゃ!」

 青年は家に帰るとすぐにひなどりの体を温めました。水で泥を洗い流して、改めて姿を良く見ると、ひなどりは全身真っ白で、目と口ばしの先だけが黒く、そこから鈍い光を発しています。青年は手際よくひなどりの治療を施していきます。そして、治療をしながら、青年はポツリと言いました。

「おれ、将来医者になろうと思っているんだ。ここら辺は医者が一人もいないから、おれが医者になって、ここで村のみんなを治療する。それが、おれの夢なんだ。」

それから、ひなどりを見て笑いました。

「お前はおれの患者第一号だな!」

ひなどりは丸い目で青年を見上げていました。

 それから、ひなどりはどんどん成長していき、大きな鷹になりました。青年の畑は、鷹が毎日狩りに行っているせいか、獣に畑を荒らされることが無くなりました。青年は豊富にとれた作物でお金をたくさん稼ぎました。青年は勉強を続けながら、この生活が続けば良いのにと思ってしまうことが、何度もありました。

 しかし、青年は医師になる夢を諦めることは出来ませんでした。

 ある暖かい春の朝、青年は鷹を連れてあの杉の元へ行きました。その倒木の姿はもはやなく、あの嵐を思い起こされるものも何も残っていません。

「おれはこれから医者になるために数年間家を空けなければならない。……お前とは、今日で、お別れだ。」

鷹は、じっと青年を見ています。

「いいから、行ってくれ!!」

青年の大声に驚いた鷹は、慌てたように飛び上がり、山の奥へと消えていきました。青年の足元で水たまりがキラキラと太陽の光を反射させていました。

どーも!ちくましゃんです!!

第2話、どうでしたでしょうか?今回は青年とひなどりの物語でした。……難しかったですね……。今回、ひなどりの姿を説明する描写を入れてみたのですが、中々自分の思う映像にならないのがもどかしいです。あとは、文字数をオーバーしてしまったのが……小説ってやはり難しいですね。ただ、想像を膨らませているときはその苦労分を埋めてもあまりあるほど楽しいです!頭のなかで妄想しながらにやにやと……これ以上言うと読者に引かれそうなので止めておきます。

さて、次回はどんな物語になるのでしょうか……?お楽しみに!

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