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15話

魔力を一度、使い切ってしまった俺は、のんびりと歩いて住みかに帰る。

途中でサチが大ネズミを狩って来てくれた。俺も出来立てのミスリル薙刀でリンゴをもぎ採る。なんと贅沢なミスリルの使い方だろうか!


俺が大ネズミをバーベキューしているとサチが妙なヘルメットをかぶって帰って来た。


「変なヘルメットで遊んでないで。そろそろ食べ時だよ?」

「いや、遊んでるワケじゃないんですけど?」

「どっから持って来たの?ってか、それ何だ?」

「熊さんの頭蓋骨」

「うわっ!なんてモン持って来てんだよ!?」

「私の戦利品よ!凄いでしょう?」

「確かに凄いけども!そうじゃなくて、何で晩ご飯の時に持って来たんだ?」

「コレの形を整えて私の食器にして頂戴!」

「そう言えば、何か昨日しゃべってた様な気がするな。分かったよ。でも骨を硬質化出来るか分かんないぞ?」

「やるだけやってみて!お願い!」

「後、ミスリル程の魔力は残って無いかもよ?」

「大丈夫よ」


なんやかんやで俺はサチに助けられている。そのサチからのお願いなんて珍しいが、俺もやれるだけやってみよう!

まずはキレイに整形して転がらない様にバランスをとる。フチも滑らかに削ってから汚れを落とす。形は決まったな。最後に魔法を掛ける。

対象が小さいなら、もしかしてイケるんじゃね?って思った俺は全力で魔力を注いだ!


「うわぁ!ありがとう!まさかミスリルにまでしてくれるなんて!嬉しいわ!」

「ふぅ!サチが喜んでくれるなら頑張るよ」

「!」

「どうした!?」

「今、キュンと来たわ!」

「はいはい。満足してくれたならご飯にしよう」

「あら、照れ屋さんね!」

「やかましいわ!」


なんやかんやでサチと一緒に居るのは楽しいんだよなぁ・・・。たまに俺を馬鹿にするけど!


翌日からは俺の修行の日々が10日程続いた。と、言えば響きはいいが、やっていた事は空堀作りと薙刀を使ったネズミ狩り、そしてナイフを作りまくった。50本は作ったと思う。硬さはミスリルにはしないギリギリを狙った。

もし、人間が来たらミスリルを見せるのはリスクしか無いからな。おかげで微調整が上達出来たと思う。ナイフの形状にした理由は投擲用にする為だ。不本意ながら、俺は遠距離の魔法を持っていない。つまり敵と戦うには接近戦となるワケだが、・・・俺には武術の心得が無い!サチの薙刀術も実戦レベルではないそうだ。他のゴブリン相手では練習にならないしな。


そんな事を繰り返していたのだか、俺には徐々にストレスが溜まって来ていた事がある。




「突然で悪いが思ってる事がある」

「どうしたの?」

「ネズミと鳥とスライムとリンゴ」

「あぁ、なるほど。食事に飽きたのね?」

「正解!サチは?」

「私は狩りに出た時につまみ食いしてるから」


テヘペロしやがった!猫のクセに器用だな!


「あなたが生肉を食べないからかしら?うーん、違うわね。私と食べる量が違うせいね」

「そうかもな。リスとかムササビとかコウモリ食ってもオヤツにもならないだろうな」

「ゴブリン食べる?」

「勘弁してくれ!」

「それなら・・・とうとう旅立ちね!」

「近くには他の獲物は居ないのか?」

「川の向こう側よ」

「なんだ、先に言ってくれよ」

「今のあなたなら大丈夫だと思うけど・・・」

「どうかしたのか?」

「熊さんとか居るわよ?」

「あっ!そうか、サチが狩った熊っていうのは川の向こう側か」

「そういう事よ」

「ナイフ刺さるかな?」

「ナイフは無理ね。私もケットシーだった頃に狩ったんだけど、渾身の電撃でも3回当てなきゃ倒れなかったわ」

「なら薙刀で牽制しながら魔術でイケるかな?」

「そうね、穴堀魔術ならイケるんじゃないかしら?」

「明日は向こうに遠征してみようか?」

「慎重に行きましょう?まあ、私が居れば大丈夫だと思うわ」

「頼りにしてるよ」

「泊まりがけで行くの?」

「そうなるかな?すんなり獲物が取れたら日帰りだけどな。こっち側からはネズミ以外を見た事も無いんだが・・・向こう側はどんな感じなんだ?」

「私もあんまり行って無いのよ、危ないから」

「マジか・・・」

「心配しなくても大丈夫だと思うわよ?私は金華猫に進化してから魔力切れは無いし」

「はぁ!?どんだけの魔力量だよ!?」

「じゃあ、今から全力で電撃打って見ようかしら?」

「そ、そうだな。自分の能力は確認しておくべきだよな。たとえ、この辺りの景色が変わるとしても!」

「いくら何でもそれは無いと思うわよ?」

「頼むからゴブリンの穴ぐらの辺りに行こう」



俺は初めてサチの全力を見た。全身からバチバチと白い光は発しながら、瞳が金色に光った様に見えた!と同時にサチの分身が駆け抜ける!

まさか、自分のサイズのプラズマを生み出したのか!?そのプラズマは森の中へとジグザグに突き進んで行った・・・と思う。あまりに速すぎて俺の目では捉え切れなかった。

ただ、今の光と速さと鳴り響く轟音は知ってる。


そう、稲妻だった。サチは稲妻を操って見せた。

サチさん、半端無いっすね・・・味方なら非常に心強いっす!




明日は川の向こうへ遠征だ。別世界らしい。

熊肉って旨いのか?他にはどんな動物が?そもそも俺に狩れるか心配もある。最近すっかり忘れてたが・・・ゴブリンって弱いからな!

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