第7話 荒廃と崇拝
早く人間になりたい。
私は誰?
ここは、どこ?
どこから来たんだっけ?
何者?
あなたがあなたでいることで、私も私でいられる。
一瞬時が経てば、私はもう前の私ではなくなる。
私のここは何処か遠くて、結んだロープを解いて、未知なる場所へ。
私は、私じゃなくて…。
あなたもあなたじゃなくて…。
あぁ、何を言ってるのよ。
そこに、平穏な時間などあるはずもない。
言わずとも、誰もが知っていることだ。
平凡でいるような、胸騒ぎがするような…。
だが、それは…。
今…
立ち上がった!!
─【その頃…】─
「ど…、どうしよう。戦う武器がないんじゃどうしょうもない。クソッ!多めに作っときゃよかったなぁ。
あくまで護身用だし、そんなにいらないと思ってたし…。
っていうか、こんな局面が来るなんて予想も…。」
「つかないよね!!」
「え…。きゅ…9番!?な…なんで…。ここに?」
すると…。頭をひねったが、思いついたのか、思いついてないのか首を傾げて…
「私も知らない!!変なキッチン見えるなぁ…。と思って…。気づいたらここにいた!」
「い…いや。どゆこと?ホントにクレイジーでワイな奴だねぇ。」
「さっきの敵も、ハードだったけどね。そのせいで、グローブ壊したし。」
すると、9番の前を、一匹の蚊が通りかかる。
そして、めっちゃ殺気のある顔で…
「ふーん。あ!虫だ!虫っ!殺せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
7番が、慌てて、驚いて…
「えーーーーー!!そ…そこまで本気にならなくても…。」
9番も驚いたような顔で…
「えーーーーー!!しらないの?小さい頃お母さんに、《虫を見つけたら、殺せぇぇぇぇ!!》って言われなかったか、言われたんだけど…。」
「いや、どっち…。っていうか、そんな一生懸命《殺せぇぇぇぇ!!》って言うか?蚊ごときで?そんなお母さんいるか?」
「奥さん奥さん…。それがね…。」
ふと、前を指さして…………………
「敵……いるよ!」
「はい!敵です!」
「いや、コンビニに行くような感覚で、敵いるよって言わないで。心臓がドキッとするじゃないか。そして、あなたも乗っかるんじゃない!」
「ドキッとして、死ぬぐらいが丁度いいじゃん!」
「お前舐めてんの?」
気を取り直して、敵に向き直る。
改めて見ると…。
イケメンだな…。
「どうした?このカリン様に怖気づいたのか?降参なら降参と言うんだな。
我らに、加勢していただく。」
7番は、呆れたような顔で、
「ジョークじゃないな。そんなワードに応じるわけがなかろう。」
「それもそうか。では、二人まとめて、ショータイムと行こうか。」
7番と9番が構える。
「望むところだっ!」(グローブ壊れてるなんて言えない。)
「よし!頑張るぞぉ!」(7番がグローブ壊してることに気づいたなんて言えない。)
敵が、分身した。
そして、二人のもとへ近づいてくる!
9番は、拳に力を込めて、振りかざした!
9番の攻撃は、カリンの体をすり抜け…
「ん?当たっていない!?ま…まさか!!」
「そのまさかだよ…。お嬢さんっ!」
私は、ダミーを殴ったようだ。
7番に拳が迫ってくる!
武器は持っていない。
「も…もう終わりだ。」
拳が、頬に触れようとした…。
その瞬間!!
「な…何だと?」
「ふっっ!!」
9番が回り込み、ガードしていた!
「ま…まさか。そんな速さで動けるのか…。す…凄い。」
「ぬっ…。ぐ…。おりゃーー!!」
彼の拳を押しのけ、自分の拳を構えた。
瞬間!!
彼女の拳が、カリンの体に当たりそうになるが、ギリギリで避けられる。
と、ともに衝撃波が起きた。
「ふー…。危なかった。もし、当たってたらやばかったかも。やるじゃん。君…。」
「わ…私、強いので!」
「よし…。」
「ふんっ!」
カリンと9番は、お互いに地を蹴った。
9番が、拳を入れる。
「ん?」
「えいっ!」
と見せかけて、蹴りを入れた!
だが、掴まれてしまう。
「きゃっ!」
「ふっ…。おりゃぁぁぁぁ!!!!」
「うわぁぁぁ!!」
壁に向かって、砲丸投げのように、吹っ飛ばされる。
「んっ!」
9番が壁にぶつかるギリギリのところで、勢いを殺す。
が、その瞬間!
「うわ…。」
「ふっ…。」
カリンが前から、猛スピードでやってくる。
「えいっ!」
拳を振りかざす…。
だが、それは…ダミーだった。
「本物は、こっちだぁぁぁ!!」
カリンは、9番の後ろに潜り込んでいた。
「な…。グハッ!」
横腹に、蹴りを入れられる。
そのまま、吹っ飛ばされた。
地面を、転がる。
「うっ!がっ!はっ!」
砂煙が、立ちのぼる
「う…。」
9番は立ち上がった。
「私は…。負けない!おりやぁぁぁぁ!!!」
カリンが、4つに分身する。
そして、四方八方から攻め込まれる。
(よ…4つも!?)
「こっちかっ?」
拳を振りかざす。
だが…。当たらない。
(集中…。ん?わかった!)
「コイツだぁぁぁ!!」
「え?うわぁぁぁ!!」
「全身全霊のパンチを喰らいなさい!」
「ぎゃーーー!!」
ドッカーン。
当たりに、凄い衝撃波がはしった。
─end─
いや、9番ちゃん頑張れ!と応援したくなるような回でしたね。
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では、最後に!【次回もよろしくお願いします!】