歌姫♂の体育祭は騎馬戦(前編)
時間かかった割には短いだって? 仕事明けで徹夜で(^^)(^^)動画みてその状態で騎馬戦書くつもりです。
誤字報告ありがとうございます。
『…………………………あ、悪魔だ』
震えた声が全員に伝わる。実況席の近くにいる観客は彼が怯えた表情をしているのがわかるだろう。だが怯えた表情を見ているのはおそらく観客全員だ。怯えているのは彼だけじゃない。校庭にいる殆どの騎馬もだ。
「フフフ、ハハハハハハハハハハハ!!!!!!」
悪魔のような笑い声が学校中に響き渡る。声の主の手には束ねられたハチマキが。その馬の足元にはたくさんの騎馬が倒れ、山を気づいていた。
「勝てる訳がないYO!」
絶望した顔で言うD組の騎手。心拍数が高い。恐怖によって馬が後ずさりをする。
「…………………晴夜。『ベッド』つう技知ってっか」
「『ベッド』? ああ、そう言えば矢島から聞いたことがある。ん? あの反則技の事か!」
「そうだ! 少しの間馬には寝そべってもらうだけだ」
「ふざけるな! ただでさて醜態晒しているのにそんなさらに晒すような技なんて誰かするか!」
「それしか武露切に勝つ方法が無いんだ! 」
「そんなもんやるなら棄権したほうがマシだ」
双葉の提案をはねのける。
ふざけるな。ただでさえ女に見える俺が『ベッド』なんて技使ったら響きだけでも変態みたいじゃないか! 去年見たく男どもの性欲を感化させて動きを鈍らせるなんてもう二度とやるものか!
「………A組が負けても良いのか?」
「ぐ! 良くもそんな嫌な事を………」
だが確かにそうだ。騎馬戦は一番ポイントが動く競技。何故なら規模が違いすぎるからだ。
騎馬戦が始まる前に全ての椅子をほぼ限界まで下げて校庭の殆どをフィールドにする。すべての学年のすべての男子が参加するためその人数も相当だ。しかもポイントは『生き残った数』と『終了時にもっているハチマキの数』
しかもハチマキは地面に落ちると無効になる関係上ポイントが高い。その為にどの競技よりも皆死力を尽くす。
だがいざ始まってみればそれは地獄絵図だった。
武露切はたった一人でD、Eを壊滅状態、B、A組を半壊状態にしてしかもほぼ全てのハチマキを奪い取った。その2メートル越えの身長に人間離れした異様な筋肉。誰もが彼に勝てず赤ん坊を捻り潰すかのようにやられる。まさに悪魔だった。
そうなればハチマキがある分去年の俺の見たく動揺した相手が倒れ一人勝ちするよりも圧倒的にポイントがC組に入る。今の所獲得ポイントが均等している状態において勝利が約束される。
「わ、わかった! さっさと作戦を教えろ!」
双葉が作戦を教える。そしてその作戦はC組を除く全ての騎馬に伝えられた。C組の騎馬が多く残っている以上一時的な同盟を組まざる負えない状況になった。
だが正直言って本当にやりたくなかった。何故なら去年武露切も俺に動揺して倒れたうちの一人。つまり上半身裸の今の状態で『ベッド』なんて技使ったら奴の性欲が爆発して襲われかねない。あんな筋肉モリモリマッチョマンの変態なんてゴメンだ。でもやるしかない。それが作戦なのだから。
「歌風晴夜」?
俺の名前がチラッと聞こえたのだろう。武露切が俺の方へ向く。
「くっ! はるや………はるやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
怒気の混じった雄叫び。あれぇ?! なんでそんなにキレているんだ?!
「武露切は去年、お前のせいで性欲に目覚めた」
武露切の馬が突然語りだした。
「こいつは本能そのものだった。性欲を抑えようと破壊行動に走った。友人の俺達でさえ恐怖を感じるほどだった。俺は武露切の性欲を抑えようと親に筋トレ器具を作らせた。それ以来武露切はお前に勝つだけを思って筋トレし続けた」
「ダニィ! 」
「こいつはやべえぇ。晴夜の体に(性欲が)びくともしねえや」
「もう駄目だ。おしまいだぁ」
「逃げるんだぁ………」
生き残りに絶望が走る。唯一の突破口が消えてしまったのだから。敗北ムードが漂う。
「そうかなぁ、やってみなきゃわかんねぇ!」
双葉だけは諦めてなかった。その目にはまだ闘志が灯っている。他クラスの連中が諦めてないのに俺が諦めるわけには行かねえ!
一度寝て起きて確認したら流石に投稿できない内容だったから削ったら短くなっちゃった




