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ヒロインがいる最悪な日常  作者: 春輝 鉄和
第四章 日常の裏
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完璧な計算

リッピは目の前で商品を作り出す。

彼の記憶は10代の時まで引き下がっている。

本来の彼の歳ではもう忘れているであろう動きやものは今では鮮明に覚えているのだろう。

私も彼の邪魔にならないように覚えないと。

本来私はここで『リプレイメモリー』を発動させたことがない。

彼が暇な職場に佇んでいる間は彼の情報を集めたり、バグの処理をしたりしていた。

彼の情報は十分に集まった。


バッグの処理も最低限で良い。

できるだけ彼の傍にいないといけない。

じゃないとアレが、私がいない隙を見つけかれを再び襲うのかもしれない。

リッピが溜まっていた注文を全部終わらせる。

現状把握と同時に彼の動きの計算をしていた。

「なるほど…」

「何が?」

「作り方が解った」

私がそう言うとリッピは呆然とする。


「今、なんて?」

聞き取れなかった?

「だから、今あんたが作ったものの作り方が全部わかった。って言ったの」

「全部?」

「全部」

私が質問に答えると再び呆然として私をみながら黙る。

なにか気にかけていることがあるのだろうか

そう言えばマニュアルには、人間は目の前で物事が起こらない。若しくは行われないと信じない個体が多いと記しってあった。

なるほど。彼は私の発言を疑っているということが理解した。


「どいて、作ってみるから」

私がスペースを空けるように促すと、リッピは一歩前に下がった。

モニターに映る商品名を見てその作り方をプログラムで再現させる。

リッピの動きが元で作られたプログラムだが無駄な動きが多いので修正する。

よし…。では、参るっ!

「熱っ」

「それはそうだろ。商品が冷えちゃいけんから熱くしてるんだよ」

本来私には痛覚は存在しない。


だが前回のリセットの後から私のなにかが変化した。

だが、そんなことより…。

「それ早く言って」

「火傷する程じゃないから気にするなよそれくらい」

なんだろう。私にsan値があれば下がっていたような感覚がなんとなくする。

「ほら、作らないのか。無理だったら変わって、客が待ってるけぇ」

今の発言をメモリーに保管しよう。


似たようなことがあれば同じ感覚を味わせてやろう。

本来の私の目的は彼の精神状態を安定させ、守ることなんだが、san値さえ減らなければ良い。

初動のプログラムを直し、他はそのままで続行した。

商品が出来上がった。

念のため他に直すところはないか彼に確認をとってみよう。

「どう?」

私が聞くと彼は。

「なんというか。お前は生意気で偉そうだけど、仕事はできるんだな」

明らかに私の質問にはっきり答えたくないとわかるような回答が返ってきた。

「ちゃんと作れたってこと?そこだけはっきり言って」

しっかり質問にこたえるように促すと彼は渋々頷いた。


よし! 

私の計算は完璧だった。

「でも、あれくらい覚えて当然、中身はチーズと肉だけだからな」

彼は私の称賛に水をさそうとするが動じる必要はない。

「じゃ、あんたが先作ったやつの中で一番ボリュームがあるの作るわ」

モニターかた音がなる。

見ると丁度願った注文が表示された。

これは彼の記憶から動いている。

つまりこれはリッピからの挑戦なのだろう。

彼が操てることは彼自身気づいていないだろうけど。


その挑戦受け…。

「足りない」

どうやら素材が不足している。

リッピは悩んでいる素振りをみせる。

現状を鑑みるに彼に素材を作らせて、私が商品を作ったほうが効率的に良い。

私がそう提案すると。

「でもお前、覚えた商品は僕が作ったヤツだけだろ?」

こんな時にいらない心配してきた。

「乗せるものを言わればやるから」

「…大丈夫なのか?」

「あんたが来るの遅かったから斧崎さんにある程度教えてもらった」

そういうことにしておこう。


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