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ヒロインがいる最悪な日常  作者: 春輝 鉄和
二章目 ヒロインと学校〜なんでお前がここに⁉︎〜
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坂下というクズ

 かなり燃えてきた僕は、今度絶対に外さないようにしっかり羽を見ることに心がける。

 そして池崎は大きく、今度は僕がいる上ではなくもっと後ろまで放物線を描いた。

 僕は羽に合わせて後ろの下がって、打ち返した。


 打ち返した羽はネット縁に擦るかのようなところで向こう側のコートに入った。

 急いでネットの近くまで走る。池崎は僕が後ろに下がっていたのをいいことに軽く羽を打ち返して、それがネットに沿って描いた放物線のように自分側のコートに落ちてくる。(このショットのことをヘアピンと言う)

 だが、ここまでは想定通りだ。


 僕もヘアピンで打ち返す。羽はネットの縁にあたると回転しながら真っ直ぐ池崎側のコートに落ちていく。

 池崎は焦って打ち返すが、ラケットがネットにあたる。

 試合中だったらそれが僕の得点になっていた行為だ。

 ピーッ、と先生の笛が鳴る。

 前にいた池崎が僕の左にきて、今度僕が打ち合う相手は池崎の隣で未廻下と打ち合っていた坂下である。

 僕はこいつが嫌いだ。


 一年前、入学してから一ヶ月が経って、皆が新しい学校で慣れてくる頃合いに、僕に嫌がらせをし始めた奴がいる。

 僕がインキャぽいからムカつくと言うデタラメな理由で僕の足を蹴ったりと、誰も見ていない合間を見計らって僕を殴ったりなどなど。 僕よりインキャぽいことをしていた奴こそが今目の前にいる坂下って言う、野蛮人共の中で一番腐った野蛮人だ。


 僕の辛抱の限界がきて。本当にイライラしていたある日。こいつが僕の足を蹴ってきた。 僕は奴の胸ぐらを掴んで背中から床に落として、こいつを立ち上がらないように上に自分の体重を乗せながら訊いた。

「なんで蹴った?」

 自分でもわかるその時の僕はあまりの怒りに声がとてつもなく低くなっていた。

 そしてあまりにもそいつの想定外の行動をとったからなのか状況がうまく把握していない様子だった。

 そして声を少し震わせながら、

「邪魔だったから」

「じゃ、次にお前が僕の前にいて、僕の道を妨げていたらてめぇの足を折るからな?」

 と言うことがあった日を境にこいつは僕に何もしなくなった。

 本当に滑稽な話だ。

 その時誰も周りにいなかったし、坂下も恥を晒したくないから誰にも言ってないのだろう。

 狡猾なやつだ。まあ、そっちの方が僕にとって都合がいいけどな。


 その坂下は全く僕と本気に打ち合う気がない様子である。

 僕がサーブを打つとラケットを刀か何かを腰に収めているようなポーズをとって僕が打った羽をまるで空中で切るかのように打ち返そうとするが、それが空振るだけで、その姿も格好悪くて滑稽である。

 そんな坂下を見て鼻から笑いしか出ない。

 坂下は運動ができそうに見えないから(僕も人のこと言えんが)そんなに期待していない。

 坂下っと打ち合いにすらならない打ち合いをしていると再び先生の笛がなる。

    

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