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嫌われ者  作者: 弥生
第二章
24/46

2 ミア

 魔術の実技の時間は以前は大好きだった。なぜなら一番の得意科目だから。

でも、ちょっと人と違う事が出来ただけで嫌われた。先生も私を嫌ってる。何故なら私は先生よりも魔術が上手だから。

 魔術には自分の魔力を実現化するために、触媒って物を使う。杖とか剣とか変な形のアクセサリーとか色々。それをみんな持って授業をする。

でも、私は触媒が無くても魔術が使える。小さい頃からそうだった。だから、みんなが私をオカシイって言う意味が分からない。

皆は先生に触媒の使い方を教えてもらう。でも私には必要ない。


「貴方には必要ないでしょ」


そう先生に言われて授業から外された。そんな事言われても私にはどうしたらいいのか分からない。私はいつも仲間外れ。

 触媒を使って魔術を発動させるのに詠唱っていう決まり事みたいな言葉を言わなくちゃいけない。種類は色々で、強い魔術ほど長い詠唱っていうのがある。

それも私は何も言わなくても魔術が使える。触媒持ってないから必要ないのかな。

詠唱の授業の時も仲間外れにされた。

もっと強い魔術なら必要になるのかな。でも、誰も教えてくれない。

 放課後になると、みんな友達と街へ出かけたりお茶したりする。

この学校のみんなはお金持ちの子ばかり。そういう学校だって言ってた。みんな綺麗な青い目をしている。私だけ赤い目。

私は友達もいないしお金も無い。寮に帰っても、部屋に何も無い。だから放課後は静かに図書館で過ごす。私はこの時間が好き。誰にも邪魔されずに色んな魔術書を読める。

 

「なんかこの図書館臭くない?」


 わざわざ私に聞こえるように近くで大きな声で言う。図書館に居た人がみんな注目した。

折角静かに本を読んでいたのに、わざわざ水を差しにやって来た人がいる。暇な人だ。声を無視して本の続きを読んだ。

見なくても分かる。アウレリアという人だ。何でも国の偉い人の娘で、お金持ちなんだそうだ。いつも取り巻きみたいな人たちを連れている。

金色のカールした長い髪に青い目。見た目も如何にもなお嬢様。

この学校のお姫様みたいになっている人で、私のせいでいつも成績が二番なのが気に入らないらしい。金色のカールした長い髪っていう所も私と同じなのが尚更気に入らないらしい。私のはクセ毛だからこれで自然なんだけどな。

私は彼女に興味が無いのに、アウレリアはいつも私に突っかかってくる。

 彼女を無視していたら、突然読んでいた本を取り上げられた。

私の読んでいた本をにやにやと笑いながらページを捲る。しかしすぐに笑顔は失せて苦虫を噛み潰したような表情になる。


「こんなの読んで何になるのかしら」


読んでいた本は古代に存在したという大魔術を研究した本。大魔術は現代には伝わっていないし、使える人もいない。


「図書館で静かに出来ないの」


私がそう言うと更に機嫌悪そうになった。


「貴方はいいわね。友達がいないからゆっくり読書出来て」


そう言ってアウレリアは私を嘲笑した。ここで言い返しても時間の無駄だと思った私は「そうだね」とだけ答え、立ち上がってアウレリアの手にある本を強引に取り返した。アウレリアはまたイラついた表情になった。忙しい人だ。

椅子に座りなおして読書を始めた私の頭をアウレリアは軽く小突いて立ち去っていった。ご丁寧に取り巻きの人たちも一人ずつ小突いた。

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