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吸鬼  作者: ツヨシ
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上条は、桜井があの黒い粉を吸い込むんじゃないか、吸い込んだら体に害をなすのではないかと心配したが、今更体のことを気にかけてももう遅いと気づいた。


桜井は黙って吸鬼をまさに凝視している。


上条も少し離れたところで、桜井と吸鬼を見ていた。


そしてけっこうな時間が経ったと思われるころ、桜井が振り向き言った。


「よし、もういいだろう」


そして上条がその場にいないかのような足取りで、洞窟を出て行った。


上条がその後を追った。


車に乗り込み走り出すと、上条が言った。


「何かわかったのか」


「今は車の運転中だよ。後で学食でゆっくり話そう」


「そうだな」


その後は二人とも、ずっと無言だった。



学食に着き、席に座るなり上条が言った。


「何かわかったのか?」


「わかったと言うよりも、全て憶測なんだが」


「いいから言ってみろよ」


「あいつは闇に闇を重ねている」


「闇に闇を重ねている……だと?」


桜井は自動販売機の前を通ったばかりだというのに、立ち上がって自動販売機の前に行き、缶コーヒーを買い、席に戻ってどすんと座った。

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