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番外編 イリスの日記

×月15日


私の所にレーベン丞相の使いが突然やって来ました。


何でもカナリア王国にとって大事なお客様を迎えに行って欲しいとか。


でも、何で大事なお客様を迎えるという役目を忌み子の私にさせるのでしょうか。


……考えた所で拒否権は無いので素直に頷いておきましたが。


×月20日


王都を出発。


見送ってくれる人は誰もいませんでした。


当然とはいえ悲しいです。


けど最近出来た第二近衛騎士団のフィリスとベレッタが何かと私の事を気に掛けてくれる分、あの薄暗い地下室に1人で居るよりマシだと思います。


×月30日


『帰らずの森』のすぐ近くまで来きました。


本当にこんな危ない場所に大事なお客様がいるのでしょうか?


フィリスやベレッタにお客様の事を聞いてもはぐらかされてしまうし。


不安です。


△月1日


今日は何て素晴らしい日なんでしょうか!!


この喜びは永遠に忘れられないです!!


だって私は運命の出会いをしたのですから。


私の運命の相手はナガトカズヤさん。


今はお兄さんと呼んでいますが、遠からずその呼び名は変わる……いえ、変えるつもりです。


……話がずれてしまいましたが、嫌悪や同情といった感情を抜きにして忌み子の私に接してくれたお兄さんは今までに居ない人でした。


それに、それにですよ!?


忌み子である私を膝の上に座らせてくれたんです!!


初めて触れる人肌の温かさ……。


あぁ、あのように甘美なものがこの世にあったなんて信じられません。


あれを味わってしまった私はもうお兄さんから離れられないでしょう(離れるつもりも毛頭ありませんが)


現にこの日記を書いている間も私はお兄さんを貪欲に欲しているのですし。


……そう言えば1つ気になる事が。


お兄さんにベタベタ引っ付いていたあの女性は誰なんでしょうか?


副官と言っていたような気がしますが、ただの副官ではない気がします。


最も、お兄さんとあの女性が男女の関係にあったとしてもなんら問題はありません。


だって私がお兄さんの一番になればいい話なのですから。


……ね?


例え、どのような手を使ったとしても。


△月2日


朝、待ちきれずにお兄さんに会いに行くとお兄さんの態度が昨夜と全く違いました。


お兄さんは立場上の問題を違いを訴えていましたが、すぐに直してもらいました。


説得したらすぐです。


無理やりな事はしていません。


本当です。


圧力なんて掛けていませんよ?


城塞都市ナシストに到着。


お兄さんとデートがしたかったのですが、お忍びがバレると理由で馬車でお留守番。


グスン。


△月3日


王都に向け移動中。


このまま王都になんか着かなければいいのに。


それにしても、あの副官の女性はお兄さんにベタベタしすぎだと思う。


お兄さんは優しいから、あんな人にもちゃんと接しているけれど、やっぱりあの人は遠ざけた方がいいと思う。


△月4日


寝る前に、お兄さんにお話を聞かせてもらいました。


その時はいい夢を見られそうな気がしましたが、副官の女性がお兄さんを呼びに来たせいで台無しです。


……それにしても最近、夜になると変な声が聞こえるような。


気のせいでしょうか。


フィリスとベレッタも寝不足のようです。


△月5日


昼食の休憩が終わって移動が始まろうとした時を狙い、お兄さんの隣の席をあの女性から奪おうとしたが失敗。


いつもベタベタ引っ付いているのだから、1度ぐらい譲ってくれてもいいのに。


譲ってくれたら返しませんけどね。


△月6日


邪魔者がいない間にお兄さん成分を補給しようとしたら邪魔者が帰ってきて邪魔をされました。


自分はいつもベタベタ引っ付いているくせに。


ズルいです。


△月8日


この所、お兄さん成分がしっかりと補給出来ていません。


全てあの邪魔者のせいです。


オークにでも食べられてしまえばいいのに。


△月9日


もう我慢の限界です。


お兄さん成分を補給しに行って来ます。



……また邪魔者に邪魔されました。


明日、王都についてしまうのだから今日ぐらいお兄さんと一緒に添い寝するぐらい許してくれてもいいじゃありませんか。


この借りはいつか返させてもらいます。


△月10日


なんで……?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?なんで?


お兄さんはどこに?


ねぇ、お兄さん……は?


ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、ねぇ、


……日記はここで途切れている。


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