第7章 1
モバイル版のサービス終了予定
モバイル版のサービス終了予定
大事な事なので2回言いました
(´∀`)
ガラケーで執筆している私にとっては死活問題です。
((((;゜Д゜)))
なのでモバイル版が終了するまでに少しでも話を進めたい……。
しかし、進めるには色々と削るしか無い……。
でもなるべくなら削りたくない……。
という訳で、悩みに悩み今回の新章は比較的短くなり、次回の最終章を予定より早めに持ってくる事になりました。
転職活動もしなきゃいけないのに大変だ\(゜ロ\)(/ロ゜)/
エルザス魔法帝国がパラベラムの手によって滅亡してから3ヶ月。
マリーやレンヤを聖地ごと取り逃がしたものの、ほぼ全ての王族と貴族達を殺害または捕縛に成功したパラベラムは、事の総仕上げとして薬漬けにされ錯乱状態にあった皇帝スレイブ・エルザス・バドワイザーを処刑台へと送り、対外的には一先ずの終戦を発表。
その後、僅かに残る北方の帝国領や新大陸へ逃亡したレンヤ達の処遇をどうするかについて侃々諤々の議論が行われたが、カズヤの鶴の一声もあって放置が決定。
放置とされた理由は資源が乏しく氷しかない北方の帝国領を今さら占領する旨味が何もなくわざわざ手間を掛ける程も無いことや、また新大陸へと逃亡したレンヤ達がこちらに不干渉を貫くのであれば要らぬ戦乱を避けられるという判断からであった。
なお、どちらもこちらに干渉してくるような事があれば全戦力での迎撃が同時に決定されている。
また宗教面においては聖母がセリシア達に敗北し排除されてしまった事に加えて、教皇がしれっとレンヤ達と共に聖地ごと高飛びしたためにローウェン教の求心力が著しく低下、占領政策の一環からパラベラムによる弾圧こそ免れたものの、その隙を狙ってセリシアが長門教を強引に布教したため、ローウェン教は宗教としては存続してはいるがかつての面影は既に無かった。
――そして今現在、カズヤは膨大な戦後処理に追われていた。
「……疲れた、ちょっと休憩」
そう言って難民対策の書類を机に放ったカズヤは軍組織の再編成図を手に取ると椅子に深く腰かけた。
第1方面軍(パラベラム本土)
親衛隊・300万人
陸軍・150万人
海軍・200万人
空軍・150万人
宇宙軍・20万人
第2方面軍(旧エルザス魔法帝国)
親衛隊・20万人
陸軍・500万人
海軍・15万人
空軍・50万人
第3方面軍(旧カナリア王国)
陸軍・10万人
海軍・10万人
空軍・10万人
第4方面軍(旧妖魔連合国)
陸軍・10万人
海軍・1万人
空軍・2万人
第5方面軍(新大陸)
陸軍・5万人
海軍・15万人
空軍・15万人
予備役・2500万人
準軍事組織・3500万人
こうしてみるとウチも随分と大所帯になったな。
だが、平和を維持するのにはまだまだ心許ないかな。
……やはりあの計画は実行するか。
脳裏に幾つかの計画を思い起こしながらカズヤはステータス画面を久しぶりに開いてみた。
[兵器の召喚]
2018年までに計画・開発・製造されたことのある兵器が召喚可能となっています。
[召喚可能量及び部隊編成]
現在のレベルは88です。
歩兵
・250万人
火砲
・20万
車両
・20万
航空機
・15万
艦艇
・13万
※火砲・車両・航空機・艦艇などを運用するために必要な人員はこれらの兵器を召喚する際に一緒に召喚されます。
※後方支援の人員(工兵・整備兵・通信兵・補給兵・衛生兵等)は歩兵に含まれておらず別途召喚可能となっており現在召喚できる後方支援の人員は『総軍』規模までとなっています。
※歩兵が運用できる範囲の重火器・小火器の召喚の制限はありません。
[ヘルプ]
・[能力の注意事項]
メニュー画面を使わずとも声や思考で召喚は可能です。
1度召喚した軍需品・資源・施設は消すことが出来ますが、人(兵士)は消すことが出来ません。(死亡した兵士の死体も消すことは不可能。また死亡した兵士と同じ人物を再度召喚することは出来ません)
『戦闘中』における武器兵器の召喚が可能になりました。
後方支援要員の積極的な自衛戦闘が可能になりました。
……うーん。能力はちょっと伸び悩んでいるな。
まぁ、レベルが上がれば上がる程伸びにくくなるのは当然か。
「うん?」
そんな事を考えながら次の書類を手に取ろうとしたカズヤは不意に触れた柔らかな物体に首を捻った。
「……構って欲しいです、お兄さん」
書類を手にしようとしたカズヤの手を遮ったのはイリスの柔らかな手であった。
カズヤが左腕を失う事になった以前の出来事からカズヤの事を避けていたイリスであったが、自分以外の妻達――カレンやアミラ、フィーネ、リーネ達が立て続けに子供を出産したのを機にカズヤの側に居れない事が我慢出来なくなったのか、今ではカズヤの側から離れなくなっていた。
……ちなみに初の男子をカレンが産んだため、最近カレンが勝ち誇った顔でニヤついているのは完全な余談である。
「ごめんな、もう少しだけ待ってくれ」
「むぅ……」
不満顔でむくれるイリスの頭を撫でながらカズヤが謝った時であった。
一本の電話がカズヤの携帯に入る。
うん?これはまた珍しい相手から電話が掛かって来たな。
「もしもし?」
携帯に表示された人物名はベル。
以前、妖魔連合国のスラムで知り合いカズヤが色々と便宜を図った少女の名であった。
『もしもし!?』
しかし、電話口から聞こえてきたのは少女の高い声ではなく男の野太い声であった。
緊急時のためにベルに渡した筈の携帯を見知らぬ男が使っているためにカズヤは首を捻る。
「誰だ、あんた?」
『俺が誰かなんてどうだっていい!!緊急事態ですぐに国防総省か総統府に連絡をとらなきゃいけないんだ!!』
「まず名乗れ、話はそれからだ。いや、その前にベルに渡した携帯を何故貴様が使っている?場合によってはただでは済まさんぞ貴様」
緊迫感のある男の声にただならぬ事情を察知したカズヤはパチンと指を鳴らし、控えていたメイド衆のレイナとライナに合図を送りながら男にそう問うた。
『あぁ、もう!!俺は第5工兵大隊のトーマス・マスタング軍曹だ!!この携帯は少女から借りている!!これでいいか!?』
「トーマス・マスタング軍曹だな。分かった。事情を話せ」
パソコンのキーを素早く叩き、電話の相手がパラベラム軍の正規兵であると割り出したカズヤはそう言って話を切り出した。
『事情を話せってアンタは誰なんだ!?』
「長門和也だ」
『へっ!?ナガトカズヤって、あの総統閣下の!?』
「そうだ」
電話の相手が自国のトップである事を知り、すっとんきょうな声を出すマスタング軍曹であった。
だが、自身が掛けたこの電話が新たな戦乱の幕開けとなる事を後に知りマスタング軍曹はもっとすっとんきょうな声を出すはめになるのであった。