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詩集:女性シンガーの2

十六夜

作者: 歌川 詩季

「いざよい」ですよ。

 たいらに(なら)された価値観を

 依怙(えこ)贔屓(ひいき)に遠いと有難がりますが

 (かたよ)りを愛するフェティシズムにこそ

 大枚を投じる甲斐が御座いましょう


 欠損の美やあえての蛇足に何故(なぜ)

 いつも心 魅かれるわ

 十六夜(いざよい)のあの月も満ちるのに飽きて

 真円を崩す(たび)

 首を(もた)げるあたしのなかのサアペント

 今宵(こよい)蜷局(とぐろ)をもうひと巻き (ねじ)るのです



 怠惰に流されたマンチカンを

 チョコケーキに寄るなと追い払いはするが

 (しいた)げに酔いしれるサディズムなどは

 蒙昧(もうまい)(おちい)る罠で御座いましょう

 

 点睛(てんせい)をし(そこ)ねても画竜(がりょう)は見事

 非道(ひど)く心 揺さぶった

 十六夜(いざよい)のあの月が欠けるのを忘れ

 真円を(あふ)れたら

 舌を舐めずるあたしにくれた金平糖

 今宵(こよい)柘榴(ざくろ)よりも一層 (あか)いのです

 月の名前っていいよね。



挿絵(By みてみん)

制作:ひだまりのねこ先生

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