imagicre 〜イマジクレ〜 プロトタイプ
ヒロム…男
ロム…女
雀…不問
アキ…女
オーガ、スグル…男
N「想像は創造である、人の可能性は無限大だ、考える数だけ世界は広がる」
ヒロム「どっかの偉い人が言ったのか漫画かなんかで見たのかわからないが、何か僕の中に残ってる言葉がある…僕にイケメンで金持ちだったらとか超能力があったらとか…最近、世の中女が強いから女になったらとか色々…でもそんなのは夢幻で結局、想像の世界なんだ…実際に産みだす創造なんて無理だって…はぁ…」
アキ「今日もおつかれ〜はーあの先生一本調子だから飽きる飽きる寝ちゃうよあんなん……って、なに難しい顔してんの?」
ヒロム「いや夢は夢だなぁーって…」
アキ「ふーん」
ヒロム「なんだよ、聞いておいて」
アキ「ごめんごめん、まぁ夢は夢だよ、頑張ればやれそうなことは叶うかもしれないけどね」
ヒロム「例えば」
アキ「私が女優または歌手で大ブレイクとか」
ヒロム「無理無理、去年の学祭で劇やったろ?しかもミュージカル風のやつ意味わかんなかったけど」
アキ「やったけど」
ヒロム「あれ酷かったもんお前、大根で音痴、よくやったもんだよ」
アキ「はいはい、失礼しましたっ」
ヒロム「あー俺が楽しく生きれる世界はないかね、ファンタジックでロマンあふれるワクワクなヒーローになれる世界は」
アキ「ないない」
ヒロム「俺が勇者で剣と魔法と囚われの姫みたいな世界」
アキ「ないから安心しなさい、あんたが勇者なら私だってお姫様になれるわ」
ヒロム「ないない、お前が姫はない」
アキ「ふんっ!」
ヒロム「いっ!なにすんだよー」
アキ「あんたが悪い」
ヒロム「んだよ…想像の話だろ?ちょっと夢くらい見てもさー」
アキ「ゆめなら帰って寝てからにしな」
ヒロム「だなぁ…じゃあおつー」
アキ「はぁいまた明日ね〜」
スグル「ファンタジックでロマンあふれる世界…行けたらいいね…あんなクソッタレな世界…」
ヒロム「考えるだけ世界が広がるか…だったら俺が考えた…想像した時点で俺が勇者になれる世界も産まれてるんですかね、どうなんすかえらい人?…ふぁあーあ…なんかもう…ねみ…スースー」
ロム「彼の地の者よ…我が呼びかけに応え参られよ……使えるかどうかはわからない…でも…私には私しか居ないから」
ヒロム「ぐへへハーレムじゃぁ〜かっかっか!へ?な、なんだ?急に真っ暗に…あ?お、落ちる?う、うわぁあああ」
ロム「来た…!」
ヒロム「うわぁあああ…いっ!」
ロム「いらっしゃい私」
ヒロム「いててて…なんなんだ?それにここどこだ?」
雀「チュンチュンチュン、どうしたチュン?」
ヒロム「いやぁ真っ暗なとこから急にここに…」
雀「それは大変でしたチュン、怪我はないチュン?」
ロム「あー。うん、平気…ん?……す、雀が喋ってるー!?」
雀「わぁ!?びっくりしたチュン、いきなりなんだチュン」
ヒロム「いやいや驚くだろう、鳥が話してるんだぞ?」
雀「チュン?普通だチュン」
ヒロム「普通じゃねーって…なんだここは?」
オーガ「ぐっひっひひ!旨そーな人間だぁ〜じゅるり」
ヒロム「こ、今度はなんだ!?」
雀「お、オーガチュン!逃げるチュン!」
オーガ「逃さねーぜぇええ…おらっ!!」
ヒロム「ぐあっ!」
オーガ「ぐっひっひ…さぁて…いただきまーっす!」
ヒロム「ひっ!」
オーガ「…あん?ぐっひ…おーい逃げるなって〜ぐっひっひ」
ヒロム「逃げるわ!お前なんかに食われてたまるか…」
雀「こっちだチュン」
ヒロム「おお!」
オーガ「おお〜い逃げるなって…折角の脂が外に出ちゃうじゃねーか…ぐっひっひ…」
ヒロム「はぁ…はぁ…はぁ…な、なんなんだよあいつは」
雀「奴はオーガでチュン、あの種族は暴力的でなんでも喰らうからタチが悪いでチュン…恐ろしいでチュン」
オーガ「みーつけた」
ヒロム「うわぁっ!!くっそぉ!!」
オーガ「おっと!おいおいそんな木の棒でどうするんだ?終わりだよオーワーリっ…ぐっひっひ…改めて…いただきまぁ」
ヒロム(マジかよ、こんなとこで死ぬのかよ…嫌だよ…誰か助けてよ…勇者でもなんでもいいから剣で俺を!)
オーガ「ぐふっ!な…なんだそれは…」
雀「…木の棒が…剣になった…でチュン」
ヒロム「剣…はぁはぁ…んっ!うわぁああああ!!!」
オーガ「…テメェ…ぐっひっひ…笑えねぇだろ…がはっ!」
雀「…た、倒したでチュン」
ヒロム「…やっ…やった…」
雀「…あっ…倒れたチュン…どうしようでチュン…」
ロム「…少し来るのが遅れたわね、でも力には目覚めてくれたみたいね…」
雀「チュンチュン!!」
ロム「大丈夫よ…生きてるわ…私に任せて…ようこそヒロム、この世界に…世界を救う希望…イマジクレ」
ヒロム「はぁっ!だっ!おらぁっ!どーだ!俺が最強で最高の勇者!ヒロム様だぁあ!!魔王覚悟しろ!この世界は俺が守る!!」
ロム「そろそろかしらね?」
雀「チュン?」
ヒロム「うーんうーん…」
ロム「よいしょっ」
ヒロム「ごふぁっ!!な、なんだ!?魔王の攻撃か!?ってアレ?ここは?」
ロム「おはよう…」
ヒロム「なんだなんだ?誰だあんた?」
ロム「私はシライヒ・ロム、よろしく」
ヒロム「白井ヒロム?俺と同じだ」
ロム「シライヒ・ロム、まぁロムって呼んで」
ヒロム「なんだ名字がシライヒで名前がロムなのか…てっきり」
ロム「さて私の話を聞いてくれる?」
ヒロム「話?」
ロム「ここ、この世界はイマジエイトと呼ばれる世界、今この世界は破滅の危機に合ってるわ、世界を救うにはイマジクレの力が必要なの…そして貴方は私、私は私をこの世界に呼び寄せた、ヒロム世界を救って」
ヒロム「ああ、えっと…ここは俺のいたとこと違う世界で…世界が危機に…んで俺がお前で俺が俺を呼び寄せたと…」
ロム「そうよ」
ヒロム「わっかんねぇ!!あり得ねえ!ここが異世界?でお前が俺!?ねーって!きっと夢だ!んぎっ!痛え…あ、あり得ねえ!」
ロム「夢ならよかったわね…残念かもしれないけど、あり得るから私はここにいる…この雀さんも」
雀「チュ、チュン?」
ロム「ヒロム、世界を救って、イマジクレに目覚めた貴方なら出来るはずよ」
ヒロム「イマジクレ?」
ロム「あれよ」
ヒロム「あれはさっきの剣…これがどうしたってんだ?あ、木の棒に戻っちまった」
ロム「そうね、見てなさい…例えばこの木の実を…それっ!」
ヒロム「…なんだ?なんも起きないぞ」
ロム「…そろそろね、3.2.1…ゼロ」
雀「チュッ!?」
ヒロム「なんだ!?爆発した?」
ロム「驚いた?今のは木の実を爆弾にして時限装置をつけたの…あらゆる物から想像し創造する能力、イマジクレよ」
ヒロム「スッゲェ〜」
ロム「でもこの能力がこの世界に危機をもたらしている」
ヒロム「なんで?」
雀「それはスグルのせいチュン!」
ヒロム「スグル?」
ロム「そう、スグル…彼は突如としてこの世界に現れたわ、イマジクレの力を持って…この世界ではイマジクレを生物に許可無く使うのは禁じられている…ヒロム、何故だかわかる?」
ヒロム「生物に…まさか!?」
ロム「そう、そのまさかよ、生物を好き勝手にできる」
ヒロム「そんなのって!」
ロム「ええ…最悪ね、でも今まで生物にイマジクレする者なんて現れなかった…いいえできるわけがなかったのよ、思考持つ者を己が想像で創り変えるなんて」
雀「でも現れなかってしまったんでチュン…オーガも元は人間だったチュン…優しい優しい木こりさんだったチュン」
ヒロム「……」
ロム「お願い力を貸して…」
ヒロム「…この世界が異世界で、目の前にいる美少女が俺で、イマジクレっていう変な力使えて、俺もできて、スグルとかいうのがやばいやつで世界の危機…?わけわかんねぇ…でも…へへ…ワクワクで心臓飛び出しそうだ…!」
ロム「じゃあ」
ヒロム「ああ、やる!俺がこの世界のヒーローになってやる!」