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【異世界ミント無双】〜ミントテロで魔王倒します〜  作者: ぴとん
第三章 宝籠省編
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第29話 にゅうこく!

 蒸気の国「宝籠省」。ここはもともととある大国の一部だったのだが、事情により、近年独立した。


 その独立の理由というのが、他国では聞いたこともない、特殊なものであった。



「き……機械手術許可?」


『ハイ、同意シテモラワナケレバ、宝籠省ニ永住スルコトハデキマセン』


「永住?やっべ操作ミスったか」


 スバルは『最初から』のボタンを押した。


 ユウジたちは、宝籠省の入り口にたどり着いた。


 目の前に聳えるのは、高い高いコンクリートの壁。遠くからでも国の中は伺えなかった。

 

 入国窓口となる、壁の一角にある扉には、ひとつのモニターが設置されており、無人の音声案内によって入国許可がとられるとのことだった。


「観光デスネ。ソレデハ、冒険者証ナド、身分ヲ証明デキルモノハオモチデスカ?」


「あーそれはあるけどよぉ……」

 

 スバルとランパは冒険者証を取り出し、モニターのカメラに映す。すると、ピーポーンと電子音が鳴った。


『A級冒険者 龍殺しのスバル 、C級冒険者 覇王の牙ランパ サン デスネ』


「なんですか龍殺しとか覇王とか」


 ユウジは謎の異名に首を傾げる。スバルは、照れながら白状する。


「冒険者登録証って、自分で異名とか設定できるんだよ」


「龍殺したことあるんですか?」


「ないけど……かっこいいだろ?」


 龍を殺したことがない龍殺し、スバル。誇大広告がすぎた。


「じゃあ……ランパの覇王の牙は?」


 ランパは慌てて手を振る。


「ちょっと待ってください!私はスバルさんみたいに大見栄きったわけじゃないですよ!よく使われてるワードがあったのでそこから選んだだけです!」


「やーい覇王の牙〜」


「いやあなたは嘘つき龍殺しでしょう!」


 スバルとランパが戯れている間に、鈴音も入国手続きをすます。


 あとはユウジだけだったが、彼の冒険証には問題があった。


 犯罪を犯した人間には、冒険証にその旨が書き込まれてしまうのだ。


 これは国を跨いだ犯罪者には困った機能である。


 恐る恐る、ユウジはモニターに冒険証を映す。すると、しばらくのち、ブザーが鳴った。


『ビー!犯罪者!犯罪者!タダチニ拘束シマス』


「案の定か……」


 落胆するユウジ。非常扉が開き、中から警備員服を着たロボットが3人出てくる。


 ロボットたちはユウジを羽交い締めにして、扉の中に引き摺り込む。


「あれ入れてはくれるんだ」


「中の牢とかに閉じ込められるんじゃないですか?じゃあまた後で会いましょう」


 ランパはまったく心配せずにユウジに手を振った。


 鈴音は慌てる。


「えっ?えっみなさんどうして慌てないんですか!?」


「なんとかなるだろユウジなら」


 スバルも気にせず、正規の入国口の扉をくぐる。ランパもそのあとに続いていく。


「じゃあ鈴音さんまたあとで」


「えぇ……?」


 ユウジは鈴音に手を振って扉の向こうに消えていった。


 鈴音はしばらく呆然としたのち、困惑したままスバルたちのあとを追っていった。

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