第20話 今後について語り合う会
8月から毎日3回投稿となります。
10時、17時、21時に投稿されますので是非お読みください。
王都から旅立ったユウジ一行は、ゴブリンが潜む洞窟でくつろいでいた。
「それでな、どれだけ私がぬいぐるみ愛していたかっていうとな…」
「はいはい…」
スバルはいまだに瓦礫の下敷きになった愛用のぬいぐるみについて文句を言っていた。
ユウジは次の街によったらぬいぐるみを買ってあげようと決めた。
ランパは、風呂敷からクッキーの包みを取り出した。
「これ王都出る前に喫茶店で買ってきたんですよ」
スバルはファイアボールで焚き火を作り、そこで湯をわかした。
お茶の時間である。
ゴブリンはクッキーを食べて、けけけと笑った。
ユウジはこれからの指針について、切り出す。
「僕の目的は、魔王を倒すことなんです。魔王を倒すために、女神からチートスキルを与えられました」
ランパは首をかしげる。
「そんなに女神様の言いなりにならなくてもいいのでは?魔王なんて、いてもいなくても私たちはこれまで通り暮らすだけですよ」
「…………」
たしかに、言われてみればいまのところ魔王が世界に悪影響を与えているところはまだ、見たことがない。
なんなら、ユウジのほうが街を滅ぼし、王城を破壊するなど人間を脅かしている。
ゴブリンは紅茶を飲んで進言する。
「我々魔物にとっては魔王様の影響は大きいですよ」
「そうなんですか?」
「ええ、魔王様は大きな魔力を持っており、ユニークスキル【完全支配】を使えると言われています。魔王様の支配下に入った魔物は指示があればいつでも人間を襲うようになるのです」
「……それはたしかに危ねぇな」
スバルは顔を顰めた。ゴブリンは続ける。
「現在魔王様は魔物天下統一の真っ最中なのです。それが終われば人間を滅ぼすなんて一日ですみますよ」
ランパは頷く。
「たしかに……世界中の魔物が一斉に村々を襲えば、いくら冒険者たちが頑張ろうと村人たち全員を守るなんて難しいかもしれません」
ユウジはゴブリンに尋ねる。
「じゃあ、僕は魔王を倒すためにどんな行動をすればいいと思う?」
「そうですね、ひとまず魔法様直属の4人の大幹部を倒してみてはどうでしょうか」
スバルは手を上げる。
「魔王四天王なら知ってるぞ!
ひとりめ氷の魔物ブリザード、
ふたりめ巨大タコクラーケン、
さんにんめ正体不明の悪鬼、
よにんめ夢の魔物オウズ。
この4人だ!」
「なるほど、そいつらを倒せばいいんですね」
「一番近いのは氷の魔物ブリザードがいる島国、マクアショーです」
国を超えることになる。それは大変な旅路になることを意味するが、しかし国内で指名手配されているであろうユウジにとっては朗報だった。
「じゃあ、船を手配しておきます。クッキーと紅茶の礼です。今日は洞窟に泊まりますか?」
ユウジたちはゴブリンの好意に甘えて、洞窟で一晩を過ごし、翌日船に乗って国外へ旅立ったのだった。




