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ぼくたちのマヨヒガ  作者: 唖鳴蝉
第一部 五年生 一学期
7/118

第二章 少しだけ変わったぼくたちの日常 2.マヨヒガの秘密(その1)

 ~Side 優樹~


「おはよ~、()(りん)ちゃん」

「遅ーい!」


 ……怒られた。


 一言(ひとこと)()わせてもらうなら、今日は日曜日で今は朝の九時十五分。遅いと非難されるほどではないと思う。ちなみに、場所はぼくん()の裏手の(まん)(じゅう)(やま)ね。


「普通ならともかく、今日は特別な日だってわかってるでしょ!」

「言わせてもらうけど()(りん)ちゃん、〝特別〟だって事が他の人たちに知られたらまずい――っていう自覚はある?」

「………………」


 あ、なかったみたいだね。


「日曜日の朝も早くからトレーナー姿で外出なんて……家の人たちに怪しまれなかった?」

「それは大丈夫。休日朝のランニングは日課みたいなものだから」


 ……日課なのかぁ……あれ? 休日ごとなら「日課」って言わないんじゃ……


(ゆう)()はどうなのよ?」

「ぼくも大丈夫。裏山に虫採りに行くって言ってきたから。……ただ、あんまり朝早くから出るようだと、少し怪しまれそうなんだよね」


 言外に、〝こっちの事情も考えてほしい〟とにおわせたら、


「……悪かったわよ……」


 うん、わかってもらえればいいんだよ。


「――で、今日のお題は『ステータス』なんだよね?」

「それ! (ゆう)()はどうだった!?」


 夕べ()(りん)から電話をもらってすぐ、ぼくも自分のステータスを確かめた。その時のステータス画面はこうなっていた。



----------


名前:鳥楽(たかなし) (ゆう)()

種族:人間

性別:男

年齢:十一


魔 力: 2/20

生命力:17/26

筋力値:10

防御値:10

敏捷値: 9

器用値:13

知力値:14


能 力:【マヨヒガ(準備中)】



----------



 ……筋力値が()(りん)の半分しかないのはもう仕方がない――だって、リンゴを握りつぶすような相手だよ? 本人はタネがあるんだと主張してたけど――し、生命力――多分HP――が()(りん)より低いのも、まぁわからなくもない。

 けど、明らかにおかしいのは魔力値――多分MP――だ。2ポイントしか残ってない。ぼくは()(りん)と違って魔法とかは取得してないんだから……


 ……怪しいのはこの【マヨヒガ(準備中)】だよね。ウィンドウの説明文にも、〝魔力に合わせて新たに建築〟って書いてあったし。


 だけど……気になる点はもう一つあって、こっちが今朝、家を出てすぐに見たステータスの値なんだけど……



----------


名前:鳥楽(たかなし) (ゆう)()

種族:人間

性別:男

年齢:十一


魔 力: 2/22

生命力:26/26

筋力値:11

防御値:10

敏捷値: 9

器用値:13

知力値:14


能 力:【マヨヒガ(準備中)】



----------



 HPが回復してるのはわかるけど、MPの最大値が一晩で2ポイント増えてるんだよね。相変わらず2しか残ってないけど。


 これって()(りん)も同じなのかな?

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