間奏03 スマクラフティー家の兄妹
ルーシャとフィーストは村から去り、平穏で退屈な生活に元通りとなった兄妹がいた。
当然『大侵攻』の被害で死者も出て村の一角が消し飛んだ。その復興作業は凱旋からひと月経過した今でも続いている。
スマクラフティー家の兄妹、グランとメイアもその手伝いをしているが、村人が優しすぎるあまり「今日はこのくらいでいいよ!」と1時間働くだけで言ってくる始末。
「日々の修行って言っても、ついひと月前まで魔物と戦ったり王様と戦ったりしてた分、なんかインパクトが足りないんだよなぁ」
「私も、ユニベルグズで朝から晩まで動きっぱなしだったから何だか煮え切らない…………」
なんて言ってぐうたらする彼らだが、この1ヶ月間はそこそこ大変だった。
と言うのも、南方の古風都市アンスターに失踪事件解決を受けての取材が殺到した際、町長カイが帰還者としてグランとメイアの名を挙げたのだ。それが理由で村にまで取材陣が訪れ、辺境のアル・ツァーイ村の名が世界に知られることとなる。
それから数日も待たずして兄妹宛てに一通の手紙が届く。
封には大都市アラ・アルトの紋様が刻まれており、その内容は「世界的未解決事件の氷解に際して話を聞きたい」という旨であった。
これを断るわけにもいかないので長いこと馬車に揺られて赴いたが、それはもう壮観な大都が鎮座していた。
呼び出されたのは中央の巨大な冒険者ギルドであり、豪勢な食事に洗練されたスタッフ対応と、何から何までアル・ツァーイ村とは大違い。
しかし『大侵攻』の被害は当然ゼロではなく、未だ都市周りに点在する敵軍の骸の処分には手を焼いているとのことらしい。
『それじゃあ、始めまーす。3、2、1……… 』
掛け声と共に始まったのは全国放映される大規模な番組であった。
プログラムの詳細は淡々とスマクラフティー兄妹が失踪事件の実態や『大侵攻』との関連を可能な限り赤裸々に公開するというものであるが、以前の村での取材と比べてもストレートに全国へ発信されることから兄妹の話題は瞬く間に流行に登った。
_________そんなてんやわんやな一ヶ月を過ごし、ようやく安寧のまったり生活にありつけると考えた矢先、アル・ツァーイ村は過去に類を見ない賑わいっぷりを見せていた。
今でこそ少し慣れて来たという所だが、毎日のように兄妹宛てファンレターが届くし、更にこの村に移住してくる人間も多い。
中には都市部で都市運営の仕事に就いていた人が「村の運営を手伝いたい」と申し出てくることも亟あった。
そして今、やっとひと息吐いてグランが伝記『ヴェルト』の読み進めを再開させた途端、メイアが玄関先から来て、
「ねーねー、お兄ちゃん宛てのこのファンレター………ってかファンボックス? これなんか凄い重いんだけど、開けてみていい?」
よいしょ、とやや大きめの箱を抱えながら口を開く。
送り主の名前は書いてないが、大都市ユニベルグズの正式な認可印が押されているので怪しいものではないはずだ。
「おー、そうだな。開けてみよう」
やや面倒くさがりながら言って、今日も今日とて開封タイムに突入。封を破いて中を確認するとそこには、
「んだこれ。えっと_______んだこれ?」
「あ、これもしかしたらナハトさんからかも!」
「ナハトさん?」
「そそ、私がお兄ちゃん探しでお世話になった人。どれどれ、手紙が入ってる」
「っておい、勝手に手紙まで開封するなし!」
なんてグランの言葉にメイアが従うはずもなく、あたかも自分の手紙かのように音読する。
『グラナード殿へ_______とは書いたものの、どうせこれを読んでいるのはメイアだろう』
「ええ???!!! バレてる!!」
「………なるほど。メイアが向こうでどんな振る舞いをしていたのか容易に想像できるよ」
グランは大都市でメイアがいつも通り天真爛漫に暴れ回っている絵を適当に思い浮かべ、ため息をつく。
しかし、ナハトの予想をまんまと的中させられ本気で驚いているのか、自分の日常の行動に問題があると考えもしていない妹の姿が可愛くもあった。グランはシスコンである。
「と、とりあえず続きを読もう!」
『だからこの箱に二人分の荷物を送っておいた。なに、無事に兄妹共に無事帰ってきた祝福だと思ってくれ。ではまた、近いうちに会えることを祈って_______ナハト・ブルーメ』
短文だったのですぐ読み終わり、箱の中に再度目を向ける。
まず目に飛び込んで来たのは黒い装甲らしきもの。取り出してよく見ると、腕から手までを防ぐガントレットだった。重さ的にグラン用の特注製品だろうか。
「てことは、こっちがメイアのか」
もうひとつ、箱に納入されていたのはピアス型のマジックアイテムだった。金色を基調とし、中央にオレンジの宝石が埋め込まれている。
よく見るとガントレットにも同様に黒の宝石が埋められていることから、こちらも一応マジックアイテムとしての権能を持っているようだ。
「これ、どんな効果があるんだ?」
「ふっふっふ、私なら分かるよ。何故ならユニベルグズで教えてもらったからね!」
自慢げにグランに視線をチラチラ送る。様子を見るに、質問してほしいのだろう。
可愛いから仕方なくメイアの願望通り話を聞いてやることにする。そう、仕方なく。
「あのね、マジックアイテムの効果は宝石の色で判断するの。赤だったら攻撃力。これは攻撃魔法にも適用されるよ。青は防御力だから、よく防具に用いられてる。緑は俊敏性に関係してきて、このピアスに付いてるオレンジは気体系魔法関連を強める効果があるね」
「へぇ〜、割と種類多かったんだな」
「あとは………そう、青と見分けにくいんだけど、水色の入ったのもあって、それだと魔力量を増やすことができるんだよ」
「魔力の増長ってことは、昔俺が父さん達に貰ったプレゼントにも水色の石が埋まってたのか…………って、あれ? メイア、俺のガントレットには黒い宝石なんだけど、これは?」
「あーーーーー。これはね」
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それから数日経過して、兄妹は大都市ユニベルグズへとやって来た。理由は研究施設アルティへの挨拶と、マジックアイテムの感謝を告げるためと言ったところだ。
まだ昼間ということもあり雑踏も絶えず活気に満ちており、他の都市とはまた違った賑わいが見れる。
知っての通り、ふたりはかなり離れた大都にも赴いているため、今回の馬車旅は想像を絶する地獄っぷりを見せていた。
他の客など気にも留めず、生気を何処かへ飛ばしたように呆ける始末で、もう馬車は御免だと胸中で語る。
「やっと、着いた」
「メイアお前、俺を探してくれてる時も地獄を味わってたんだっけな。凄ぇや、それは」
見るからにげっそりしている御一行に街の人々の視線も集まる。そして追い打ちをかけるように兄妹を待ち受けるのは長い長い坂道。
しかしメイアは「もう慣れてるから」と兄を突き放す。
「仕………方ねぇな。これがラストスパートってんならやってやる。これも修行の内だと思えば行けるぞァ!」
元気溌剌な青年の大声に再度周囲の視線が集まるが、グランは気に留めず登り始める。
_______数分後。
下層の住宅集中エリアを抜け、商店街の並ぶ中層辺りにまでやってきた。人通りもより一層の増加を見せ、誘惑のいい香りも漂っている。
「美味そうな匂い………いや、駄目だ誘惑に負けちゃ。でも、くそ、堪えるんだ俺……………」
謎のプライドに掛けて禁欲に励むグランをよそに、メイアは久々の街並みに魅入っていた。近いうちに行きたい店の目星を付けていると言い換えてもいい。
だからこそメイアは気付いた。
「ん〜、さっきから色んな人に見られてるんだけど」
「見られて? そっか、俺ら世界中に知られてるんだっけ」
「そうだった! ファンレター送ってくる人だっているし、見られて当然なんだよね…………」
「しかし今は登らなくては。坂が長すぎてもう____」
話しかけられない内は気にするなとばかりに一度空を仰いで呼吸を整えるグラン。対してメイアはそわそわが抜けない様子だが、丁度ふたりの横に超人気ポテトの店があるのを見つけ、
( そういえばここ、前に激辛ポテト買ったところだ……)
なんて思っていたら、店員と目が合った。
「もももしかしてスマクラフティー兄妹ですか?! よかったら『再・期間限定!辛辛ホットフレーバー』ポテトのセール中なので食べていってください!」
「「食べますッ!!」」
これ以上ないほどの即答。
グランの禁欲はどこかへすっ飛んでいったのであった。
ちょっとした気分転換を挟みつつ( 激辛ポテトで体力は根こそぎ持っていかれたが )、今は上層部左手に姿を現した純白の建造物を眺めているところである。
魔法研究施設アルティの看板を大きく掲げるその建物であるが、制服とは異なる作業着を着た力持ちな男達が何度も出入りしている。
魔法研究に似合わない光景に混乱していると、
「すまない君達、ちょっとそこをどいてくれ_______っと、メイアじゃないか!」
「っ! 奇遇ですね! こんにちは!」
「奇遇じゃなくね? てか、もしかしてこの人が」
「君がグラナードだね? メイアの兄の。そう、ナハト・ブルーメとはこの私のことだ」
研究所の制服である白衣を羽織っておらず、ジャージ姿で汗も滴るいい女状態のナハトと挨拶を交わす。
動きやすい装いをしているが、メイアもナハトがこの格好になったのを見るのはこれが初めてだった。
「ナハト………さん、さっき『そこをどいてくれ』なんて言ってましたけど、何かやることがあったんじゃ?」
「おっとそうだった。君達がアラ・アルトの方で『大侵攻』と呼称していたアレにここも被害を受けててな、その修繕工事中なのさ。もし私に用があったなら中で待っててくれ」
「あ〜、だからいつもと格好違うんですね」
「そゆこと。あとグラナード、私のことはナハトと気軽に読んでくれて構わんぞ」
そう言うとナハトは作業員達の指揮を執りに背を向ける。重い石材を肩に担ぎながら自分以外にも意識を配るプロ意識に、兄妹は全身を痺らせた。
そして、メイアは研究所の出入り口をみてギランと目を光らせると、
「_______たっだいまーーーー!!!」
豪快に扉をねじ伏せ、満面の笑みで中に踏み入った。
「そんな入り方して怒られないのおかしくね?」
「いや、いつもは怒られるんだけど_______ 」
メイアに続いてグランも扉を潜ると、その理由に納得がいった。被害はエントランスから既に酷い有り様だった。
天井は灼熱に溶け崩れたような痕跡を残しており、作業員らはここを再び熱して溶接することで被害部の補修を済ませるらしい。
「凄いことになってやがるが、逆にこの惨状が近隣にまで及ばなかったのは奇跡だな。アル・ツァーイなんて火の魔石爆発したりで本気でキツい状況下だし」
「ほんと。確か、フィーストがここには魔女と子供が派遣されたって言ってたよね。ラグラスロ、まさか子供まで巻き込んでいたなんて………」
「フィーストか………馴染みのある名が耳に入ったと思えば君達か。その子供ってのは僕のことだろうね。スマクラフティー兄妹だよね。今や全国的時の人だ」
「えっと…………」
知らぬ間に間近まで子供が接近していた。
左腕には包帯が巻かれており、しかしそれ以外は何の変哲もない純粋な子供と見える。彼は何食わぬ顔でグラン達を見上げて、
「そんな反応すると思ったよ。そういえば僕のこと知らないんだったね」
( なんなんだこいつ。俺らが戸惑うと分かっていたのにそういえばだ? そいつは文脈がおかしいってもんだろ )
「そんな群疑満腹な顔をしないで欲しいなぁ。僕はイッポス、この街を襲った子供とは紛れもなく僕さ」
「…………………………お前が?」
「そう言うと思ったよ。こんなガキが強いとは思えないって顔だけど、事実に変わりない」
突然の出会いではあったが、決して世迷言ではないらしい。これが嘘であるならとっくに周りの大人から叱責されているはずだが、通り過ぎる研究員達は全く気にしない様子だ。
「それで、ここを破壊したあなた達がどうして今もここにいるの? 何でみんな平然としてるの?」
「フィーストと行動を共にしていた君達なら分かる筈だよ。僕らは黒竜から解放されて正常な思考を維持できるようになった訳だ」
「だから今は復興を手伝っていると」
「これで凍解氷釈だね」
時々挟まれる謎の四字熟語に気を取られそうになるも、まだ残る他の疑問がそれを上回った。
「お前が魔女と子供の内、子供の方だってんなら、魔女の方もここにいるんだよな」
「バーティなら君のすぐ背後にいるじゃないか」
「え」
振り返ったが、すぐ背後と言う程接近している「魔女」とやらは見当たらない。せいぜい女性研究員が慌ただしく右往左往しているだけ。
メイアと顔を合わせて迷宮入りかと思い、
「え」
魔女はそこに立っていた。
イッポスの隣に立っていた。
背後とは一体なんだった。
「ふぅ、らしくないわねイッポス。また先読みの視界と現在のそれを混在させちゃって」
ゴスロリにウィッチハットという目立ちに目立つ姿をしていながら、彼女の素顔はハットで陰り、こと詳細まで見通すことは叶わない。
「なんと妬ましきかな千慮の一失。すまないねスマクラフティー兄妹、僕が背後と言ったのは『振り返った君達から見て背後』という意味だったらしい」
「なるほど分からん」
「と言うのもね、僕は一手先の未来が見えるんだ。だから僕は見た景色をそのまま今のこととして捉えちゃったんだね。難しいなら理解しなくて結構だよ」
「いや、俺は理解して_____ああ」
グランは説明に納得していたが、隣で目を泳がせるメイアを見て、わざわざイッポスが理解しなくていいと言及した理由に合点がいく。
「それはさて置いて、気になってたんだ。グラナードの腕のガントレットって、もしかしなくても黒魔法具だね」
「えっと………黒魔法具ってのは」
「黒い魔石の埋め込まれた魔法具のことさ。今どき黒魔法具を身につける人間なんていないでしょ?」
「これは贈り物なんだ。意図は分からないけど、きっと意味があるから着けるべきなんだと思って」
そう、ユニベルグズに来たそもそもの目的は、ナハトが何故この魔法具をグランに贈ってきたのか確かめるため。
メイアに贈られたイヤリングのオレンジ宝石の効果は有用なものだ。初めて耳に穴を開ける体験にとんでもない時間を浪したメイアであったが、一旦付けてしまえば元気そのものだった。
「正直言って、このガントレットも逆に凄くはある」
「けど意味は分からない、か。だって黒魔法具の効果は」
「「全ステータスの低下だから」」
グランとナハトの声が重なった。
もう作業の方を切り上げたのか、彼女は先ほどのジャージ姿から白衣姿に様変わりしている。
「大陸各所を行ったり来たりなんて大変だろうに、わざわざ魔法具着けてまでユニベルグズまで来たんだ。話は聞かずとも何の用なのかくらい察しはつくさ」
「それなら話が早い。早速、訳を聞かせてもらおうか」
「(ちょっとお兄ちゃん、言い方が失礼じゃ………)」
「私は構わないよメイア。君の兄はそれを分かってるから私を問い詰めたのだろう」
「あ、聞こえてました?」
立ち話をするにしても、ずっとエントランスのど真ん中で道を塞いでいたこともあり、イッポスやバーティと別れて応接室に移動することに。
室内には既に数人いたが、聞かれて困るものでもないので人払いはせず本題に入る。
「もう聞きたいことは分かってるだろうがもう一度聞こう。何故、ナハトは黒魔法具を俺に?」
「全ステータスの低下をもたらす装備に価値はないと、その存在は昔から煙たがられてきた。それを身に付ける人間も然りだ。でも、私は所長と共に、あとアルベドも懐柔して黒魔法具の研究に手をつけた」
「………えっと、何の話?」
「待てメイア。まずは聞いてみよう」
はっきりした解答が貰えず疑問詞を呈するメイアを制し、ナハトに話の続きを催促する。
「まだ研究は完結していないから世に公表はされちゃいない。でも私の仮説では、一旦全ステを減少させた状態でそれを上回る量のステータス強化を行い、その後に黒魔法具を外すことで、過剰分に応じた追加能力強化が得られると予想している」
「これまた面白い理論を思い付いたもんだ」
「えっとつまり、ナハトさんがこれをお兄ちゃんに渡したのは、お兄ちゃんがもっと強くなるため?」
「そんなところかな」
「でもさ、研究はまだ途中なんだろ? 別の言い方をすれば、俺を利用して結果を確認しようって魂胆なんじゃ」
「___________やはり君は凄い」
微笑を漏らすナハトから拍手が贈られる。
相手の方便から情報を組み立ててヒントを見つける、ラグラスロの試練で同じようなことをやった成果が垣間見えた瞬間だった。
( やはり、わざわざ事細かく説明するってことには意味がある。俺を被験体にしようとするとは驚いたけど、この研究、意外と有用かも知れない )
「よし、受けよう」
「いいのか? 有り体に言えば君は被験体なんだぞ」
「どうせここ一年くらいは修行に努めるつもりでいたし、特に弱体化で困ることは無いはずだ。それに過剰分に応じて強化の振れ幅が変わるってなら王の______ 」
「オウ………?」
「いや、何でもない。強くなるのにとっておきの場所があるってだけだよ」
もうひとつの世界でラグラスロ撃破に貢献した一人、デアヒメル王の存在はグランの中で大きかった。彼との鍛錬は非常に危険だが、あれが無ければフィーストにだって勝ててない。
「お兄ちゃん、そんな秘密の特訓場があったの?」
「メ、メイア、その、秘密でも何でもないんだ。ただ危険なことをやるってんでお薦め出来ないなーってね!」
「お薦め出来ないから黙ってるって、それ隠してるってことじゃん、秘密ってことじゃん!」
「ソンナコトナイヨー」
ぎゃいぎゃいと可愛らしい言い合いに多忙のナハトもほっこり。とは言え、メイアだけでも賑やかだったのに、兄妹セットになると一層凄い賑やかさだ。
「それで、メイアはグラナードの方に着いてくつもりか?」
「当然ですよ! 兄妹揃って強くなってやりますとも!」
「緑魔法具も贈ったことだし、新しいスペシャルメニューを用意していたのだが、それなら仕方ないかあ」
「よし、スペシャルメニューやるぞぉ!」
( てのひらくるくるメイア、マタタビに釣られる猫みたいだな。どっちも可愛い、ここは天国か )
地獄である。
いきなり部屋にやって来て騒ぎ散らかした挙句、グランは妹を眺めて謎の自慢げな表情を浮かべいて気味が悪い。
加えてナハトがいるんじゃ文句も言えず、初めから応接室にいた研究員の顔は総じて引き攣っている。地獄だった。
「はい注目、スマクラフティー兄妹。一年後のメイアの誕生日、ここに集合してどっちがより成長したか勝負ってのはどうだ。せっかく再開できたのにすぐ離れ離れになるのは悲しいかも知れ______」
「いいですね」
「やりましょー!」
「________ふふ。まったく、君たちは面白い童だ」
「ちょっと、どこに笑うところがあったんですか!」
メイアとグラン、新たな旅路が定まった。
奇しくも再び、離れ離れの生活が彼らを待っている。
それぞれの特訓の末に兄妹が得るものは何であろうか。約束の刻限、一年後の邂逅の瞬間までそれはお預けである。
サボりにサボりまくって今日執筆おわりましたとさ。
申し訳ありませんでしたぁッ!
また次回も宜しくお願いします!




