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小さな花  作者: 雨世界
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 ……思い出したから、木の葉はすぐに星を探し始めた。無数の星の中から木の葉は、木の葉だけのために輝いている星を探し出さなければならないのだ。……それはどんな星だろう? 名前も形も場所も、木の葉にはなにもわからなかった。けれども木の葉は木の葉の星を探し出さなければならないのだ。

 木の葉は両目を凝らして夜空を見上げた。数億、数十億という数の星がそこにはあった。

 その中のどれが自分の星だろう?

 僕の意識は、僕の直感は、僕の星をちゃんと見つけ出すことができるのだろうか?

 木の葉は懸命に星を探した。

 でも、それは簡単には見つからなかった。満天の夜空に輝く幾億、数十億の星は、そのどれもがとても美しく輝いていて、そのどれもが同じ光に木の葉には見えた。とてもこの星空のどこかに自分だけの特別な星があるとは思えなかった。

 でも、それでも木の葉は自分の星を探し続けた。時間は十分にあったし、真夜中だというのに、周囲に吹く風も暖かく、なによりも十分な睡眠をとったことから木の葉の頭はすっきりしていた。それはつまり木の葉の体調は万全だということだ。星もそのすべてが夜空に出て輝いている。雲もない。雨も降らない。星と木の葉との間には、遮るものがなにもないのだ。

 こんな好条件の中でも、自分の星を見つけられないのだとしたら、それはきっと一生、僕は自分の星を見つけられないということだ、とそんなことを木の葉は思った。

 だから木の葉は懸命に僕の星を探した。

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