表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
破滅した世界の歩き方  作者: れぷぅ
1章 来訪者
2/2

第1話 ある少年の物語 survivor's story

俺はシスコンかよwww

「戻ってきたぞぉぉぉ、久しぶりの我が家だー」


そのまま勢いで玄関にブーツを脱ぎ捨て、奥の部屋にあるベッドにゾンビのような足取りでフラフラと進んでいく。が、その前に欲望に抗ってでもしなければならないことを思い出し、1つ前の部屋入っていく

「ただいま、父さん、母さん、...リエル」

そう言い近くでとってきた今では数少ない普通の花を手向けておく


「もう3年か。短いもんだな」


湿っぽくなってしまった感情をベッドの中にうずくまって治めようとすると少年は寝込んでしまった


少年グリスは円満な家庭に生を受けその三年後妹リエルが産まれた

兄グリス・ヴェルホーンはリエルを溺愛していた

兄は周囲から変態などと言われ続けたが気になどしていなかった

そこにリエルさえ居れば…


『厄災』_______

それが彼の幸せの象徴を奪っていった


今から三年前、2058年グリスが15歳になって約一か月経った日の朝方ソレは姿を露わにした

異形の怪物、後に第二世代と呼称される世界に不必要だと考えたモノを喰らうバケモノである


形は様々であるが共通点が一つ


今までいた人間以外の生物を模しているかのような容姿だ


グリス自身が見てきた中でそのほとんどが人間に恐怖や悪寒を与えるように意図的に創られたとしか思えない姿形をしていて、また、その中では人間に似ているモノは一切なく、他の生き残ったヒトからも同じ回答が得られた


その中でも特に巨大な体を持ち、ほとんど動かず常に仲間を増やし続けている個体が5大陸にそれぞれ一体づつ鎮座し、活動は今でも続いているという

大きさは正確にはわかっていないが、その体躯は雲にも届いていたという


それが『厄災』

それが彼から幸せを奪っていったモノ

それが彼にとっての怨念そのもの

それが・・・

それが・・・

それが・・・

それが・・・


それがヒト(グリス)基、兄の復讐しなければならない相手モノ



朝が来た、彼は目を覚まし彼の誓いを毎日のように幾度となく口ずさむ



彼だけが知っている


小屋の裏側に染み付いた異形の血液を


━━━復讐のための代償を

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ