可哀想な犠牲者とドワーフの武器屋
さて、無事に登録も終わったしまずは門番の所に戻ってギルドカードを見せて…って思ったけど、それより前に依頼ボードをチェック。Cランク以上用の依頼ボードは見ない。そんな大変そうなランクになる気は無いし。
だってさ、イースいわく「Cランク以上の冒険者は、ギルドからの緊急依頼を受ける義務がある」らしいんだよ!?下っ端でゆるーく生きる方が性に合ってる小物なんで、程ほどに生きていこう。
というわけでGランク用の依頼ボードをチェック。
「ふーむ」
「色々あるけどぉ、やりやすい依頼をこなすのが大事よぉ?例えば高い位置の掃除、とかだったらハニーの出番ねぇ。飛べるし掃除好きの称号もあるものぉ」
「ああ、成る程。得意分野をこなした方が良いもんね」
「ヴヴーヴ!」
ハニーから「任せて!」というような気持ちを感じた。ありがたく気持ちを受け取って桜の契約印が付いた額を撫でる。あああ擦り寄るハニーが可愛い!
…ゴホン。
さておき、依頼ボードを確認。
ふむふむ、ご老人からの依頼が多いね。庭の草抜きや高い所の掃除、花壇の手入れに薬草摘み、一人暮らしで寂しいので一緒にご飯食べてほしいし話を聞いてほしい………おい最後。最後の依頼は確実に丸一日拘束されるじゃないか。ギルドに貼られてるって事はガチで寂しいお爺さんがお婆さんなんだろうけど、日本だったら完全に出会い系と認識されるぞ。
とりあえずこなせそうなのを幾つか記憶すると、やたらゴツいハゲ頭のおっさん達に声をかけられた。
「へっへっへ、お嬢ちゃんみたいのが冒険者になるのか?」
「やめとけやめとけ!ガキが夢見てどうにか出来る世界じゃねーんだよ!」
「お嬢ちゃんはまだGランクだろ?Fランクからは魔物を倒さないといけなくなるんだぜ?お嬢ちゃんみたいなチビとそんな弱そうなキラービーじゃゴブリンにだって殺されちまうぜ!」
……うっわテンプレ。何だろうこの人達。何でわざわざ人に絡むなんて面倒な事をするんだろう。これで心が折れるなら冒険者の資格無しって判断の為にギルド側が雇ってたりするのかな。そうでもなかったら何の得も無い行為だし、無意味だと思うんだけど…。
でもまあそれはそれとして、ハニーを弱そうって言ったのには腹が立った。うっせぇ確かに弱かったけどイースの指導で魔法の扱いがかなり上手になったっつーの。
ハニーを撫でながら「ああいうのはね、可哀想な人間なんだよ。自分以外を下にする事でしか自分を認める事が出来ない人達なの。だからああいう人達には程ほどに優しくしてあげて、かつあんな人間にならないよう反面教師にするんだよ」って言ってやろうかと思ったら、イースが私の頭を撫でた。
不思議に思ってイースの方を見ると、「任せなさい」とでも言うようにウインク。きゃー色っぽいですイース姉さん!おっと私の心のファン魂が荒ぶったぜ。
「はぁい、ちょぉっと良いかしらぁ?」
「あ、あ?」
「な、何だよ」
「言っておくが俺達はその子をいじめてたわけじゃねーぜ?」
「そ、そうだそうだ!」
「それとも何だ?お姉ちゃんみたいな美人が俺らと遊んでくれるってか?」
あ、イースの企みがわかった。だって「遊んで」っておっさんが言った瞬間にイースがにんまり笑ったもん。ついでに目が凄い不思議な光り方をしたから確実に魅了系のスキルか何かを発動した。だって急におっさん達の目に毒々しい紫のハートが浮かんだからね!
「うふふ、良いわよぉ。「遊んで」あ・げ・る♡その代わりこの子に手を出しちゃ駄目よぉ?」
「え、えっ!?良いのか!?」
「マジか…へ、へっへへ、露出が高い女だと思ってたが、本気でそういう女だったってか…」
「その通りぃ。一応お代は安くしておくわぁ。……その代わりぃ、良い宿じゃないと承知しないわよぉ?」
「お姉ちゃん一人で俺ら三人を相手出来るのかあ?」
「勿論。何ならもぉっと増えたって大歓迎よぉ…♡」
でしょうね!餌が寄って来てる状態だもんね今!
おっさん達を殺しはしないだろうけど、多分数日気絶するくらいには魂を食らうんだろう。憐れなおっさん達と、おっさんの内の一人が仲間を呼びに行ったっぽいのでそっちの人達にも心の中で合掌しておく。南無。
少なくとも私は聖人じゃないから、自分に絡んできた男達が淫魔に食われそうでも助けません。寧ろイースの食事だよっしゃ助かったーありがとう!みたいな気分だ。向こうからのお誘いだから私達何もワルクナイヨ!
というかイースさんや、完全に貴女の趣味なのに金も受け取るんだね。ちゃっかりしてるね。助かるのは事実だけどさ。
「あ、ちょっと待ってねぇ」
おっさん達とギルドを出て行こうとしたイースは一旦こっちに戻ってきて、私の手を掴んで手首にミサンガのような物を巻いてから耳元で囁いた。
「これは私が作っておいた魔道具よぉ。悪意がある人間相手には赤く光り、嘘を付いている人間相手だと白く光るわぁ。悪意があって嘘を付いている相手にはピンク色に光るからぁ、これを確認しつつ自由行動、ねぇ?」
「わかった」
「うふふ、良い子。ボッタクリも嘘と認識されるからぁ、ちゃぁんと見抜くのよぉ?お小遣い全部は使い切らないようにねぇ?あとぉ、そのミサンガを付けていれば耳に小指を入れて私の名前を呼べば電話みたいに会話出来るからぁ、何かあったら言うのよぉ?今日は帰らないと思うけどぉ、宿が決まったら一応連絡するのよぉ?」
「了解でっす」
「ヴヴヴヴー!」
「うふふふ、ハニーもミーヤの事、頼むわねぇ」
「じゃあ、ちょぉっと「食事」に行ってくるわぁ♡」とイースはおっさん達に連れられギルドを出て行った。イースが淫魔である事を知ってる私からすればおっさん達が子牛に見える。まあ楽しそうな瞳だったから良いだろう。死にはしないし。
「……さて、どうしよっかねーハニー」
「ヴヴー…。ヴヴヴヴッヴ?」
「そうですね…。あ、では今日は観光しながら町を見て回ると言うのは?」みたいな事を言っている…と思う!ので頷く。数日イースの通訳ありで正解不正解を確認したから大体合っているはず!多分!
「そだね、じゃあ今日は観光にしよっか。屋台で美味しそうなのがあったら買いたいけど、ハニーは?」
「ヴヴー…ヴヴヴ」
「あーそっか、甘いのじゃないと食べれないかー。甘いのあると良いね」
「ヴヴー!」
「な、なあ、ちょっと」
「?」
またもや声を掛けられたので振り返ると、冒険者らしきお兄さんが立っていた。凄い気まずそうに視線を彷徨わせてるけど何なんだ。
「えっと…さっきの人、連れの人、だよな?」
「はい、そうです」
「連れてかれたけど…大丈夫なのか?」
ハニーを撫でる動きでさりげなく手首を確認。ミサンガは白色だけど、発光はしていない。つまり嘘も悪意も無い。…普通に心配してくれたのか、この人。
「多分大丈夫だと思います。よくあるし」
知らんけど多分きっとこれからよくある光景だろう。
「えっ!?あ、あーっと…意味、わかってる?」
多分この人は、私が凄い子供に見えてるんだと思う。だから私が絡まれて、保護者っぽいイースが「そういう」意味を含めて連れて行かれたから心配してくれたんだろうな。
なのに私が平然と「よくある」って言ったから、その連れ去った先に行われる行為をわかってるのか?って事だろう。人間の青年なのに私の心配をするとは…さては良い人だな?
「はい、意味はわかってます。イースはいつも「食事」って言ってるし、ご飯をたらふく食べさせてもらってるみたいです」
だがお前の誤解を利用させてもらおう!私は守られるべき子供だと思い込んでもらうぜ!
「えっ……。………うっわ、もしかして話題にしない方が良かったのか…?」
「ご飯食べさせてもらった後にお金も貰ってるみたいで、凄く助かってます」
「あああああああ………!」
青年が頭を抱えてしまった。保護者が身を売って金を作り、それを子供には教えていない。子供は子供で、幼くても金を稼げる冒険者になったみたいだし…!と、勝手にこっちの事情を作り上げてくれた事だろう。
というか正直、私はコミュ力が高くないので話を長引かせたくないのだ。勝手に私を守らねば!って思って手助けしてくれるお助けキャラにでもなっておくれお兄さんや。多分この町出たら二度と会わないと思うけど。
……何か、前よりも人間に対しての興味が薄れている気がする。そういえば初めて異世界の人間に会ったのに門番に対しても「門番だ」以外の感想が無かった。もしや人外好きの称号って、人間に対しての興味が薄まったりするのかな?
…………ま、良いか。考えたってどうにかなる問題でも無いし。
「じゃあ私は町を見て回るので。お兄さん、ばいばい」
「…!」
手を振ってさっさと離れようとしたら、お兄さんにガッシィッと肩を掴まれた。いきなり動き出すなよ驚くじゃないか。ほらハニーが警戒しちゃったよ。ハニーをよしよししつつお兄さんの言葉を待つ。
「俺は、ルークだ」
「はい?」
「俺の名前はルークだ。君の名前は?」
「ミーヤですが」
「わかった。ミーヤ、何か問題が起きたら俺を呼べ。助けるから」
「はあ、これはどうもご丁寧に…」
よくわからないが、ちゃんと問題が起きた時にルークを呼んで助けてもらうからと約束してようやく解放してもらえた。ルークさんって呼ぶと「ルークで良い」としか言わなくなるんだもん。あーあ結構時間をロスしちゃったな。
え、普通は恋愛フラグやお友達フラグだろうって?いやいや、あまり仲良くなっても面倒だし。こっち異世界人だし。多分ルークは思い込みが激しくて目の前の事しか見えなくなるタイプなんだろう。
まあいざという時に呼び出せる人がいるのはありがたいと思いながら町を歩く。
「ギルドで地図売ってて良かったね、ハニー。小銅貨2枚でかなり安かったし」
「ヴヴヴヴッヴ」
「ああ、町の中だけだから?そうだね、森の地図とかはちょっと高かった。まあ森の方はイースに任せれば大丈夫だろうし、特に行き先も決めてないしね。安く済むなら安い方が良いよ」
「ヴヴー」
ハニーに話しかけながら地図を見て、元来た道とは違う道を通って門の方へと歩いて行く。時々擦れ違う人に変な子を見る目で見られるが、それだけで済んでるからラッキーラッキー。普通抱っこしているキラービーに話しかけてる子供見たらドン引きだろうからね!変人の称号にありがとうの気持ちでいっぱいだよ!
そういえば地図を見て初めて知ったんだけど、この町ってツギルクって名前の町だったらしい。私が最初に居た森の名前はクブリエの森って名前らしい。名前あったんだあの森。
無事門番にギルドカードを見せて銀貨を返してもらった。
門番のおっちゃんには「17だったのか!?」って凄い驚かれたけど私は気にしていない。むしろ利用してやるからなという気持ちでいっぱいだ。……ちょっとは落ち込むけど。
まあそんな悲しい出来事は置いといて、屋台巡りだ。タレの匂いがとても美味しそうな屋台に近づいて、店主らしいおじさんに話しかける。
「おじさん、それ一本いくら?」
「ん?銅貨一枚!」
あ、おじさんの言葉にミサンガが白く光った。つまりボッタクリだな?
そういえばイースも「屋台は基本的に小銅貨で払える金額ばっかりよぉ。でも挨拶みたいに銅貨一枚!とか吹っかけてくるからぁ、すんなり払わないようにねぇ?」と言っていた。感覚的にはおっちゃんとかが「あいよ!百万円な!」って言ってくるアレだろう。十円のお釣りを「ほい、十万」って言ってくるアレだ。
「おじさん、流石にボッタクリが酷い」
「ははは!実際貴族の坊ちゃんとかがお忍びで買いに来るとその値段で買ってくれるからついな!」
「で、本当の値段は?」
「小銅貨二枚!」
今度はミサンガが発光しなかった。二十円の物を百円で売るとは中々だな。
でも実際に買ってくれる人がいたらつい言っちゃうよね。わかる。
「んじゃ一本ちょうだい」
「その腕に抱いてるキラービーは従魔だろ?そっちの分は?」
「ハニーは甘い物じゃないと食べれないんだ。種族的に」
そう言うと、おじさんは少し珍しいものを見るような目を向けてきた。
「…おじさん、その目は失礼だと思うんだ」
「ああ、すまんすまん。魔物使いは何人か見た事があるんだが、従魔に名前をつけてる奴を見るのは初めてでな。よく見りゃ従魔もかなり懐いてるじゃねえか。良し!さっき変なもんを見る目で見ちまった詫びとして一本おまけだ!」
「え、良いの?」
「おう!二本で小銅貨二枚な!」
「ありがとおじさん!もしお腹空かせて食べるトコ探してる人いたら紹介しとくね!」
「頼むぜ嬢ちゃん!」
小銅貨二枚を支払ってタレの付いた焼き鳥二本を受け取った。
こういうさっぱりした人間となら普通に話せるな。楽しい。
さっきのルークとは凄い話し難かったのは何故だろう。あ、あれか。イケメンだったからか?くすんではいたが金髪で青い瞳の外人イケメンだった。
イースの男版でイケメンには慣れたかと思ったのに残念だ。まあよっぽどの事が無い限りルークとは会わないだろうしどうでも良いか。気にしてくれてる相手への態度では無いと自分でも思うが仕方ない。その場限りで終わらない善意は最終的な到達地点が見えないから怖いんだよ。
歩きながら焼き鳥を食べつつ他の屋台を見てみるが、いまいち甘い物は売ってなかった。残念だ。見ていたら焼き鳥二本を食べ終わってしまったから人目に付かないようにしてこっそり火魔法で塵にする。
だってイースにアイテム袋(標準)を貰ったとはいえ、ゴミを入れるのは嫌だったし。なのにゴミ箱が近くに無いから仕方が無い。ちゃんと塵にしたから大丈夫!
地図を見ながら道を確認していたら、武器屋を見つけた。うっわファンタジーでよく見る感じの武器屋だ!どうせ基本魔法メインだし、そもそも私魔物使いだし、何よりイースがもっと良い武器を持ってそうではあるけれど、それはそれとして武器屋へレッツらゴー!
「………」
「あ、いらっしゃいませー!」
武器屋へ入ったら、無愛想なちっちゃいおっさんとにこにこ笑顔なお兄さんが出迎えてくれました。というか無愛想なおっさん、ドワーフだよね?明らかにドワーフだよね?
お兄さんの方は普通に人間だけど、おじさんの方は見るからにドワーフだった。
だって椅子に座ってるのに足浮いてるもん!立っても確実に私より背が低いよ!私身長150後半なのに!それより背が低そうだよ!なのに筋肉ムッキムキ!茶色い髪とお髭がもっじゃもじゃ!これ完全にドワーフだろってくらいにドワーフだ!
リアルドワーフに思わず握手を頼みそうになったけどぐっと堪えて武器を…武器を…!
「すんません初めてドワーフ見て感動しました握手してください!」
「は?」
「はっ!?」
内なる私は強かった。
気付いたらドワーフのおじさんにお辞儀して右手を差し出していた。
違うんだ!さり気なく武器の方へと意識を向けようとしたんだ!でもドワーフが!現実にドワーフがいたから!あと獣人とエルフに対しては覚悟出来てたけどドワーフの前情報無かったからつい!
ああああほらもうドワーフのおじさん意味わかんないものを見る目だよ!お兄さんの方は背後だからわかんないけど聞こえてくる狼狽した声から確実に混乱してるよ!
「……何企んでる?」
「企んでないんです違うんです!私田舎から出てきたからつい!お話の中でしか知らなかったドワーフを見た勢いでつい!だって最近まで獣人もエルフも物語の中だけだと思ってたんですもん!」
「ヴヴヴヴヴ」
「ううう…ごめんねハニー…。ちょっとテンパり過ぎた…」
ハニーが「落ち着いて」って言ってくれたお陰で少し落ち着いた。ううう、恥ずかしい。イースが居てくれたら止めてくれたんだろうけど、イースは現在絡んできたおっさん達を食べるのに忙しいからなー。
「あの、すいませんでした。ちょっと脳内がフィーバーして変な事口走って本当すみませんでした…。その、最初はただ武器ってどんなのがあるか見せてもらおうと思っただけなんです…。田舎生まれ田舎育ちだからつい、物語にしか居ない勇者を実際に目撃したかのような衝撃が…」
「…………」
「…!………!」
おじさんは未確認生物を発見したかのような目でこっちを見てくる。そして背後のお兄さんはどうやら私の言動が面白かったらしい。笑い声らしきものが聞こえる。
訝しげに私を見ていたおじさんは溜め息を吐いてから立ち上がり、笑い転げるお兄さんを蹴っ飛ばした。お兄さんはサッカーボールのように跳ねて店の隅に転がされた。
「ったく…レオナルド!さっさと回復しろ!」
「いや、あの、む、無理ですって…!ドワーフ相手に勇者、勇者見たかのようなって…!」
「良い度胸だな。笑い死んでろ」
笑い転げるお兄さんにおじさんはそう言い捨てる。この二人仲良いな。
おじさんは私を見て、私が抱いているハニーを見てから口を開いた。
「…お前は魔物使いか」
「はい、そうです」
「ヴヴッヴヴヴ!」
「こっちが従魔のハニーです。種族はキラービー」
「見りゃわかる。儂はこの武器屋の主人、ブラウンだ。そっちで丸まってるのはバイトのレオナルド。口の軽い馬鹿だから気をつけろ」
「酷い!」
「で?武器が欲しいのか?金はあるのか?」
「お金はちょこっと。武器はよくわからないので説明してもらいながら探したいです。攻撃は基本魔法メインなので、一応持っといた方が良いだろうっていう武器教えてください」
私がそう言うと、おじさん…ブラウンさんはフンと鼻を鳴らした。
「嘘は吐いて無いな。嘘を一つでも吐けば追い出そうと思ったが、仕方ない。レオナルド、茶を出せ」
「え!?うっそブラウンさんが茶を出すくらい気に入るとか君凄いね!いつもは気に食わない客相手だと鉄クズぶん投げるんだよこのおっさん!」
「レオナルド!!」
………私が入った武器屋さんは、どうやらとても面白いお店だったようだ。
タイトルの可哀想な犠牲者はおわかりの通り、絡んできた冒険者のおっさん達です。




