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見習い魔術師とちっちゃな真祖  作者: であぼろ
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4. 必要最低限

「早速、新しい呪文を習得してもらうぞ!」

「無茶だよ...」

「男は度胸って言葉があるじゃろ。それに貴様の覚えている低級魔法と同格だから楽勝じゃ。」


 ”クリアネス”自体は自身及びパーティの現在位置を確認する呪文である。周辺の構造や外景も俯瞰出来るので、方向音痴、でなくとも洞窟を攻略する際は多用する魔法だろう。


 前回では一つの呪文から枝分かれ式に派生させていくとか述べたが、種類によっては種から植えて、新しくツリーを育てていくみたいなケースもある。今回のクリアネスはそれにあたるだろう。


「...という訳だ。」

「何に対して言ってるのそれ」


「とにかく、必要な呪文だ。少々荒削りになるが我慢しろよ」

「何を..」


 アルカルドはこちらに歩み寄り、アンドレの額に小さな掌を当てた。


「安心せい。ちょいと流し込むだけじゃ」

「訳が分からな...」


「ッ!」


 確かに何かが流れ込んでる感じがする...!直後に激しい頭痛も伴った。この子は一体何をしたのだ。


「最上位のヴァンパイアはチカラを吸い取るだけではなく、与える事も出来るのだ。しばらくその状態が続くだろうが、翌日にはクリアネスが使えるはずじゃ。」

「そうやって覚えさせるのかよ⁉︎」

「教えるとは一体...うごごご...」


「ああ、嘘だぜ。儂はそんな面倒くさい真似はせん!」


 畜生、前言撤回だよ。何が先生だ。それよりも頭を抱えずにはいられない。なんという情報量だ。より上位の呪文であれば間違いなく頭が焼き切れるだろう。


「ついでに『ペンタグラム』の使用方法も貴様の頭に流し込んでおいた。好きに使うが良い。」


 あの隅っこの魔法陣の事か、そして彼女のおかげであれの正体も分かってきた。すごいぞ真祖。


 それは遠い異世界から魔物を召喚し、使役するという超装置。禍々しいブツだが、確かに夢の様な兵器である。


「ていうか...僕が使えるの...?」

「誰でも使えるが、使役できる魔物の種類が使い手の魔力に依存するがな。貴様では精々コボルドやゾンビ程度じゃろ。」

「流石にそこまで勝手の良いものじゃないよね...」


 いきなりデーモンやドラゴンを呼び出せるというわけではなく、使用者相応の魔物迄ならという仕様だそうだ。従ってアンドレは下級のものしか使役出来ない。結局は本人の努力次第だ。


「で、それらで何をするって言うんです?」


「迷宮行って鍛えてこい。という事だ。」


「...え?」



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