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いつもと違うもの
場所:自室
一通り、初めて見た記事を見終わった。
しかし、興味を引くようなものは何一つなかった。
男「(特になしか。それにしても...)」
さっきの夢が気になった。
現実の出来事などにほとんど興味がない男にとって、夢は非現実を体験できる数少ないものの一つである。
その中でも、さっきのように物語性を感じる夢は希少であり、続きも気になった。
男「(今寝れば、さっきの続きを見れるかな...)」
一度寝ようとし、眠れなかったことも忘れ、そんなことを考える。
夢の続きが気になるのは、今回が初めてではない。
そして、夢の続きを見るためにもう一度寝た経験も、何度もある。
続きが見れるかどうかは半々といった所だが。
男「(どうせやることもないし、ゲームもやる気が出ないから、寝てしまおう)」
再び、部屋の明かりを落とし目を閉じる。
不思議と先程のように、秒針の音が気になることはなく、男の意識はすぐさま途切れた。