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助っ人ニート  作者: RPGをツクル
プロローグ
2/4

いつもの朝

場所:自室


夢を見た。しかも、いつものように、記憶を繋ぎ合わせた筋道立っていないものではなかった。


男「変な夢だったな...」


時刻は15時半。季節は夏。

普通ならば、暖かい太陽の陽射しが満ち、部屋を明るく照らしている。

しかし、男の部屋はカーテンで遮光されており、僅かな明かりさえ届かないよう、厳重に閉められている。

耳には、時計の秒針が刻む音が僅かに聞こえるばかりである。

これが、この男の日常である。

いつもと違うのは、夢だけであった。


男「(まあ、昨日遅くまでゲームやってたせいだろう)」


その違和感にも、自分なりの答えを見つけ、いつものように再び目を閉じる。




しかし、眠れない。

僅かな秒針の音が、男の入眠を許さない。


前日、遅くまで起きていたため、確かに眠気はまだある筈なのだが、小さな事が気になって眠れない。

そういう日もある。


男「(仕方ない...)」


男はしぶしぶ体を起こし、暗闇の中に手を伸ばす。ひもを探り、掴み、引っ張る。

カチッという音とともに、部屋に明かりが灯る。


男「まぶしっ...」


思わず声が漏れる。

手を目の上にかざし、目を細める。

不快だが、慣れるまでは仕方ない。


ようやく、明るさにも慣れた男は、慣れた手つきでテレビの電源を入れる。

相変わらず、テレビでは下らないニュースを取り上げている。

中には、男がいる国にとって重大な事柄もあるが、全てこの男にとってはどうでも良い事であった。


そのまま、昨日のゲームの続きをプレイしても良かったが、やる気が起きず、テレビを消す。


携帯を見る。

新着の通知はない。

そのまま、誰かが作ったアプリを起動し、誰かがまとめた記事をみる。


記事について、自分なりのコメントを残そうかと一瞬思うが、文章を考えることが面倒臭く感じ、また次の記事へと流し読んでいく。


世間を賑わせている事件も、この男にとっては取り止めの無い物である。


世間とは離れた、変化のない怠惰と諦めの連続がこの男の日常であった。


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