第一話
中汪市の郊外、あらゆる欲望が吹き溜まる夜の歓楽街・眠り知らずの街でならした俺たち盗賊団は窃盗の濡れ衣を着せられ将国に逮捕されたが刑務所を脱出しオカマバーへ潜んだ。
しかしいつまでもカマしてる俺たちじゃあない。筋が通っていて相手が怖くなくて大変じゃなくかつオカマバーが絡んでいなければ金次第でなんでもやってのける命知らず、不可能は不可能のままに、我々比で小規模な悪を粉砕する、俺たち盗賊野郎Aチーム!
「へっへっへ、またハッパの商談が成立したぜ……乞食の懐からコツコツ奪ってきたかいがあった」
デカい図体をしながら小物みたいなことを言っているのはリーダーのジョン。通称山田利典。奇行戦法と変態の名人。俺のような天才策略家でなければ、百戦錬磨のつわものどものリーダーは務まらんとは本人の談。
「ボス! こっちはとんでもない機密情報を手に入れましたよ!」
「なに、とんでもない機密情報だと……!? こいつはまた一山稼げそうだぜ」
「ハイボス! このとんでもない機密情報で塵人の俺たちもたくさんご飯食べられますよ!」
ワラワラ寄ってきた小さいのは名前は特に決まっていない。喋ってるやつを仮に置くとすればモブAだ。今後新たに出てきた子分は順次子分B、C、Dと仮名をつけていく。
「おい子分B、このとんでもない機密情報で祚教代表である天家の孫娘の天紅姫から金を巻き上げるんだよ」
「ヘイボス!」
「ついでにハッパも売りつけてさらに儲けるぞ子分C」
「ホイボス!」
次の瞬間品の良い黒のジャケットに身を包んだ男に子分Cは殴り飛ばされた。
「こ、子分Cが! 殴られているッ! 攻撃を受けているぞッ! 新手の命脈の法使いかッ!?」
「い、いや、まだ命脈の法使いとは確定していない! 子分Cはまだ殴られただけッ! まだ命脈の法は使われていないッ!」
子分A to D without Cが騒ぎ立てる。子分と同様に動揺したジョンは同様に騒ぎ出した。
「ゲッ、なんだてめえは! なんてこった子分C! てめえよくも子分Cを!」
「他に情報を流した人間はいるか。答えなければ殴る」
「クソッ! こんな作者が今一つキャラを掴めなくて原作セリフコピペさせられてる野郎に負けるなんて俺達盗賊野郎Aチームの恥だ! やろうぶkkkkkkkkkっころしてやる!!!!!!!!」
「で、でるぞ! ボスがオカマバーで身に着けた命脈の法!」
――聖御釜酒場領域――
「で、出たッ! ボスがオカマバーで身に着けた命脈の法!」
「ボスの足元からドンドンオカマバー空間が広がっていく!」
「これで奴は助からない! 奴はオカマになってシリアスストーリー小説とギャグ小説の中間的存在となり後書きと前書きのはざまで一生生き続けるんだ!」
「悪いが、そういう趣味は無い」
オカマバー空間はジャケットの男を包む直前でひび割れ破壊された。それと同時に周囲の風景も歓楽街のそれへと戻った。
「こ、コイツッ! 命脈の法を使ったぞッ! コピペセリフと共にッ! どういう効果かは分からないが命脈の法を使ったッ! チェーン成立でボスの命脈の法を打ち破ったッ!」
「一体どんな能力なんだッ! 情報を隠す能力であり、その本質は命脈の力を以ってあらゆる命脈を遮断する事でありそうな感じがするッ! いつ、どこで習得したのかは一切不明だが、命脈の法としての完成度は非常に高そうな感じがするッ!」(早口)
その後全員5回ずつ殴られたが何とか皆生き延びた。