秘密を知る日
ここはフリジア王国。
大陸のほとんどを占めるこの世界で一番大きい国、文化も進んでいる国である。
そして、この国の王族には16歳になると教えられる秘密があった。
今日、この日私第1王女エミリーはその秘密を知る大事な日つまり誕生日が来たのだ!!
ブルーを基調とした部屋の天蓋付きベッドの上でいつになくソワソワしてしまう。。。
ドアからいつもの時間にコンコンとノックする音が聞こえた。
ガチャッ
「エミリー朝だよ。起きて」
「エミリー様もう起きていたんですか?」
「カイ、ルイ。おはよう!今日は特別な日だからソワソワして寝れなかったのよ。」
部屋に口調の違う2人が入ってきた。
すらっとした長身の身体に黒の執事服を着ている。2人は一卵性の双子のため瓜二つ。
私以外みんな違いがわからないから敢えて前髪を左右違う方向からアシメントリーにして違いを出したり、口調を変えたりしている。
ちなみにカイが前髪の右側が短くてフランクな喋りをしている。ルイは前髪の左側が短くて丁寧な口調になっている。
「さて、今日の朝ごはんはいつも通りでいいわ。あと少し時間があるから先に言っておきたいことがあるの。」
「今日、私は16歳になるわ。」
「…ええ、知っておりますが。」
「知っているよ?」
「いい加減、着替えを侍女にしてほしいのよ。とてもじゃ無いけど恥ずかし過ぎるし、もう大人よ?」
「エミリー…12歳の時にそう言って僕たち幼馴染を外した時の事を覚えているかい?侍女がスパイで殺されそうになったり誘拐されそうになったことが4回あっただろ?」
「確かにあったけどもう大人なのよ!」
「エミリー様、もうお時間がありませんからまた話し合いは違う時にしましょう。」
ルイがわざと話を変えて、もうこの話はしないという感じで準備をし始めた。
「…わかったわ。」
もう諦めるしか無いわね。
早く着替えてお父様とお母様のところに行って私も王族として大人の仲間入りをしなくては。
いつも通りの朝ごはんを食べ、誕生日に相応しいルイが用意してくれた豪勢なブルーのドレスに身を包み謁見の間まで少し早めに向かった。