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城の地下

 帝国との協力うんぬんかんぬんをクリアし、俺には暇な時間が出来ていた。

 暇だからと言って部屋の中に居るとエルが突撃してくるので...と言うか王城内なら何処に居ても絶対見つけてくるからなアイツ...。

 そんな絶対俺見つけるマンのエルが来れない...と言うかまず俺以外誰も知らない場所がある。

 それが王城の下。

 俺の部屋から一番近い階段の横に隠し扉があるのだ。

 魔力を通さないと作動しない扉になっており、普通の感性...と言うか普通に生きていれば見つけられる奴は居ないだろう。

 子供の頃に只の感で魔力を流してみたら偶然扉が開いたのだ。

 そんな只の感でピンポイントに隠し扉を見つけられる訳が無いと思うだろうが、案外子供の何でもない直感程恐ろしい物は無いと思うぞ?

 まあそんな隠し扉だが、その奥には階段が在り、地下が広がっているのだ。

 地下には怪しげな魔道具や魔道書...魔法の教科書が大量に放置されているのだ。

 その魔法と言うのが、今で言う所の古代魔法なのだ。てか古代魔法の魔導書しかない。恐らくここが作られたのは数百年前。

 現代魔法...つまり属性魔法の性質が、一部を除き魔力を元に物質を造り出し操る...と言う物に対して、古代魔法は魔力で物質に干渉するのがメインの魔法という違いがある。

 次元に干渉して結界を作るだの、微力ではあるが時間に干渉して歪めるだの、魔力自体に干渉するだのやりたい放題な魔法が古代魔法だ。

 何度も言う通り、使い所がよく分からない物が非常に多いんだが...。その分強い物は本当に強いからな...。

 因みに幻術魔法は現代魔法でもあるし古代魔法でもあるぞ。

 幻術は相手に見える幻を魔力で作っているのか、相手の体に直接影響を与えるのかよく分かってないからな。


 幼少期にこの隠し扉...もとい隠し部屋に入り浸っていた俺は魔導書を読み込んで古代魔法使いになったのだ。

 因みにこの部屋から出て数十分もすればたちまちエルに見つかり、剣の稽古に連れ出される。

 剣の稽古、と言うのは俺がずっとエルが騎士相手に無双しているのを見ているか、模擬戦と称したリンチに耐えるかの二択。正に無間地獄(剣の稽古)だったんだがな。ハハ。

 リンチはブーストで体固めれば問題なかったが、無双観戦は死ぬほど暇だった。


 そしてここからが本題。

 地下室には謎の扉があるのだ。

 石造りでもなく、全く知らない未知の素材で出来た扉が。

 別の所から穴でも開けて入ろうモノなら王城王宮全部ぶっ壊れるだろうからこの扉を開けるしかないんだが...。

 結論から言うと、俺では魔力が足りないらしく、扉を開ける事が出来ない。

 隠し扉と同じく魔力を流せば反応するだろうが、俺の持っている全ての魔力を流してもうんともすんとも言わなかった時には軽く絶望した。どれだけ魔力が要るんだよ...って。

 だが、魔力量が足りないなら、増やせばいいだけの話だ。

 そう、ブーストだ。

 ブーストで魔力量を大幅増加...で、上手くいけば良かったのだが。

 魔力を貯めるタンク的なモノが非常に多くなっただけで、元々あった分以外の魔力は空っぽだ。

 その分を貯めるには自然回復しかないのだが、それだと一か月所の話ではないのだ。

 それくらい多くなる。

 また、ブーストを魔力量に対するブーストを解除した時、それまで貯まっていた魔力が全部外に出て行く。つまり、魔力を貯めるには時間が掛かり、もし途中でブーストを切らしてしまうとそこら一体を吹き飛ばす...と、まあ無理な話だ。

 ブーストが二つ使えれば話は別だったのだが...。

迫真の三つ目

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