the everlasting tea party 8
「ふう、それにしても疲れましたー。」
詩織はそう言ってその場に座り込む。
確かに疲れるだろう。体力と精神力を消費するという文字魔法を、守護を五回、拘束を四回も使っているのだから。
「もうしばらく動けそうにありませーん。」
すると鞘華が詩織に呼びかける。
「詩織。このヤマネかわいい。触る?」
「あ、私も触りますー。」
詩織は即行で起き上がって、ヤマネをモフる鞘華の方へと駆けていった。
…たった今、もう動けないっていったばかりなのに。
『かわいいものは別腹って感じだねー。僕も見に行こうかなー。』
「やめとけ。またくしゃくしゃにされるぞ。」
『はうっ!?そうだった!』
リョウは俺の肩の上で、ぶるりと身を震わせる。
「う、うん…?」
俺たちがそんなことを話していると、近くで気を失っていた帽子屋が目を覚ました。
帽子屋は二、三度大きな頭を振ると、意識を覚醒させる。
「しまった!お茶の時間なのに眠っちまってた!これはいけない!」
そう言って、帽子屋はまず三月ウサギの元へと駆け寄る。
「おい起きろ!お茶の時間だ!お茶の時間だ!」
帽子屋がそう怒鳴りながら揺すると、三月ウサギはぼんやりと目を開ける。
「うーん…、はっ、そうだ!お茶の時間だ!」
そう言って、三月ウサギは飛び起きた。
次に帽子屋は、三月ウサギと共にヤマネの元へ走り、鞘華たちを押しのける。
「「起きろ、ヤマネ!お茶の時間だ!」」
そう言って、二人は両側からヤマネの頬をつねる。
扱い荒いな、おい。
ヤマネは身を震わせると、のそりと起き上がる。
「眠ってたわけじゃないよ。」
しわがれ声でヤマネは言う。
「ほら、お茶の時間だ!さっさと席につけ!」
「さもないとお前、席に着く前に眠っちまうだろ!」
帽子屋と三月ウサギは、テーブルまでヤマネを引きずって行った。
「ああ…、ヤマネちゃん取られちゃいました…。」
「大丈夫。私たちにはまだリョウ君がいる。」
落ち込む詩織を、鞘華が励ました。
『僕、もうずっとハンマーでいようかな…。』
遠い目をしてリョウが呟く。
がんばれ、リョウ。いろいろと。
席について、ヤマネをクッション代わりに肘をつきながらお茶を飲み始めた帽子屋たちに、弾正さんと鎧坂が話しかける。
「なあ、あんたら。一体ここで何が起きてるか知ってるか?」
「知らないよ。わたしたちはここでずっとお茶を飲んでいるだけさ。」
弾正さんの問いに、三月ウサギは素っ気なく答える。
「いや、別に24時間ずっとここでお茶してたわけではないでしょう?」
「ところがまさにそうなのさ!わたしは時間さんに見放されているからねえ!」
鎧坂のツッコミに、帽子屋が大げさなそぶりで応じる。
「ぐー。」
ヤマネは早速眠りについていて、二人にクッション代わりにされても起きる気配はない。
痛くないのかよ。




