the everlasting tea party 4
三月ウサギの家の前の木陰には、大きくて長いテーブルと、たくさんの椅子が出されていた。
テーブルの上には、大量の皿とティーカップとポットが出されていて、皿の中にはバターの塗られたパンが入れられている。
天気が良ければ陽気なお茶会と言ったところだが、辺りは灰色の霧が立ち込め、とてもお茶会なんて開く雰囲気ではない。
たくさんある椅子のうち、三つに腰掛けている影が見えた。
近づくと、影の姿がはっきりと分かる。
一つは三月ウサギ。
黒い大きな野兎姿のそいつは、首元に蝶ネクタイをしめている。
一つはヤマネ。
茶色い大きなネズミのような容姿に、ネズミとは違ってふさふさの尻尾を持っている。
最後の一つは帽子屋。
三頭身ほどになりそうな巨大な顔に、それよりもさらに大きなシルクハットを被っている。
そいつらは、これまでのキャラクターたち同様、全身に黒い鎖が絡みついていた。
椅子に腰かけて俯いたまま、動かない。
俺たちに気付かないのか、それとも意識を失っているのか、はたまた罠か…。
いずれにしても、このまま放っておくというわけにはいかない。
俺たちは互いに目配せし合うと、俺、鞘華、鎧坂の鎧(ロボットスーツ形態)が一気に帽子屋たちへと駆け寄る。
俺はハンマーを振りおろし、鞘華は刀を振るい、鎧は拳を繰り出す。
それぞれの攻撃は、今までのなかでも会心と言えるくらいに素早い。
だが、各々の攻撃が帽子屋たちに当たる直前、異変が起こる。
突如、俺たちの動きが急停止する。
「なっ?!」
「えっ?!」
「はい?!」
まるで時間が止まったかのように、体が動かない。
「ど、どうなってやがる?!」
「動けませーん!!」
振り向くことは出来ないが、弾正さんや詩織も動けなくなっているようだ。
その時、帽子屋たちがゆっくりと顔を上げる。
「「「イヒヒヒヒ…。」」」
目を血走らせ、歯をむき出しにして嗤いながら、動けない俺たちにゆっくりと近づいて来る。
手にバターナイフを持って。
「「「ヒヒヒヒヒ…。」」」
そして俺、鞘華、鎧坂の目の前に立つ。
「っ…。」
「く…。」
「え、なに?!なにするんですか?!」
俺の前にたったのは、帽子屋。
「ヒヒヒ。」
嗤いながら、バターナイフをゆっくりと眼球へと近づけていく。
「…。」
「いや、ちょっと待って。やめて、動けないから。」
声を聞く限り、鞘華たちも同じ目にあっているらしい。
そして帽子屋たちは、眼球を抉り出さんと、バターナイフを勢いよく突き出す。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!」




