the everlasting tea party 1
薄暗い部屋、一人の男が巨大なモニターを見つめている。
「ふむ…。共通の脳波が五人に現れている。どうやら無事に合流できたようだな。」
男は一つため息をつく。
「…だがアリスの脳波に変化はない。頼む、どうか早くアリスを目覚めさせてくれ…。そして…。」
「えー!!荒木さん、最初にあの広間にいたんですか?!」
「お、おう…。そうだけど、いきなりどうしたんだ?」
俺のことを話しているうちに、あの薄暗い広間の話しになったところで、いきなり詩織が大声を上げたので俺は驚いた。
「どうしてその場でじっとしてないんですか?!」
「いや、そんなこと言われても…。なんかウサギっぽいのに蹴られて吹っ飛ばされたと思ったら、いつの間にか広間から海に移動してたんだよ。」
「そういうことですか…。ならしょうがないですね。」
「ああ…。なんかあの広間にあったのか?ドアには全部鍵がかかってたぞ?」
「いえ、まあ…。うーん、でも断言できないか…。」
詩織はぶつくさぼやきながら何かを考え始める。
が、すぐに顔を上げた。
「もし私の予想通りなら、あとで分かりますよ。」
「ん、そうなのか?なんで今教えてくれないんだ?」
「知りたいですか?」
そりゃあ、まあ。気になるし。
詩織は俺の方に両手を差し出してくる。
…?
「知りたかったらもう一回リョウ君をこちらに渡してください。」
『いやだよーっ!!』
リョウは俺の頭によじ登って、そこから詩織に向かって威嚇する。
『もうあんな目にあうのはこりごりだよ!何が悲しくて女の子に全身いじくられなくちゃいけないんだよー!』
「えー。ちょっとだけ、ちょっとだけでいいですから。」
「詩織ズルい。それなら私も。」
鞘華も交じってリョウに迫ろうとする。
『二人とも嫌だよー!』
…なんだかリョウが可哀想になってきた。
「二人とも勘弁してやってくれ。こんな姿でも、一応俺のもう一つの人格なんだから。」
「「えー。」」
仲いいな、おい。
「むう…。荒木がそういうなら…。」
「しょうがないですね。リョウ君も嫌がってますし。ごめんなさい、リョウ君、嫌なことしてしまって。だから嫌わないでください。」
鞘華は素直にリョウに謝る。
『うう…。もうあんなことしない…?』
「はい。」
そう言って、詩織は微笑む。
「今はまだ。」
後でまたやる気だよこの子!
『もう嫌ああああああああああ!!』
森にリョウの声が響き渡った。




