the disappearing smirk and encounter 5
次に先陣を切ったのは弾正さん。
「これでも食らいな。」
光速の弾丸が、次々とチェシャーネコへと飛来する。
だが着弾する前に、紙一重の差でチェシャーネコは姿を消す。
一瞬の後、現れたのは俺たちの背後。
だがこのパターンは、もう見切っている。
「せいっっっ!」
背後を警戒していたのは鞘華。
現れたチェシャーネコに、鋭い一太刀を浴びせる。
それを、チェシャーネコは爪で受け止め、逸らした。
だが鞘華の攻撃は、これだけでは終わらない。
「はあっっっ!」
攻撃の手を緩めず、鞘華は激しく銀雪を振るい、衝撃波を飛ばしていく。
それを、チェシャーネコは逃げることなく全て爪で迎えうつ。
刀と爪の壮絶な打ち合いがしばらく続いた後、チェシャーネコはその場から消えて、かなり距離をとった場所に現れた。
「おりゃあ!」
そこに弾正さんが、間髪入れず白い弾丸を浴びせる。
だがその弾丸全てを、チェシャーネコは躱し、いなし、弾いていく。
どうやら弾正さんのホワイトホークでは、火力不足のようだ。
だが、十分に時間を稼げそうだ。
その隙に、俺たちは鞘華に駆け寄る。
「大丈夫か、鞘華!」
「大丈夫ですか、鞘華先輩!」
「…ん、大丈夫。それよりも、やっぱり予想通りあの猫、連続では転移出来ない。」
「ああ、そうみたいだな。」
もし連続であの瞬間移動のような動きができるなら、さっきの鞘華の連続攻撃も、今の弾正さんの弾幕も、さっさと抜け出すことが出来るだろう。
まあもっとも、あんな動きそう何回もやられたら、倒せる自信は全くない。
攻撃を当てることはおろか、逃げることも出来ないだろう。
まあ今も、多分逃げるのは無理だろうけれど。
『転移から、次の転移までだいたい十秒くらいだねー。』
「よし、それなら作戦通りに行けるな。リョウ、鞘華、弾正さん、それに鎧坂。さっきの話し通りによろしく!」
『オッケー、龍太!』
「了解、荒木。」
「あいよ、兄ちゃん。」
「任せてください、荒木先輩!それにみなさん!」
さあ、ここからが勝負だ。




