Extra story / Sora Yoroizaka 2
ボクは親に望まれるままに生きてきた。
親はボクに一流であることを望んで、ボクはそれに必死で応えようとしてきた。
小学校のお受験に失敗したとき、ボクはお母さんに泣いて謝った。
見捨てられたくなかったのだ。
だから小学生の間、ボクはほとんど勉強しかしていなかった
お母さんに言われた通り、塾にも通い続けた。
学校のテストでは百点を取るのは当たり前。
一問でも間違えば、怒られる。
塾のテストでも、常にトップにいるように求められた。
褒められることなんて、ほとんどなかった。
でもボクは、頑張り続けた。
おかげで、中学受験ではいいところに合格することが出来た。
その時ばかりは、本当に久しぶりに、お母さんに褒めてもらえた。
これでまたお母さんに認めてもらえる。
そう、思っていた。
でも、それは違った。
お母さんは、中学でもボクにトップであり続けることを望んだ。
ボクもトップを目指した。
でも、いざ学校が始まって、ボクは愕然とした。
授業は小学校や塾より遥かに難しく、付いて行くのがやっとだった。
周りの生徒はみんなボク並か、それ以上に勉強ができた。
初めてのテストは、平均点を取るのがやっとだった。
そんな点数にお母さんは満足するはずもない。
努力が足りない。そう怒られた。
ボクは限界まで勉強し続けた。
再び塾にも通いだした。
おかげで成績は伸びて、かなり上位に来るようになった。
でもトップからは、ほど遠い。
勉強し続け、お母さんに怒られ続けているうちに、ボクは自分が何のために勉強しているのか分からなくなった。
周りのやつらは、もう将来のことを考えている。
医者になりたいやつ。
弁護士になりたいやつ。
建築士や会計士、はたまた音楽家やダンサーになりたいやつ。
それに対して、ボクにはなにもない。
認められたい、その一心で、自分の意思を殺して勉強し続けてきた。
でもこれ以上成績は伸びそうにない。親はボクのことをもう、認めてくれないだろう。
親の期待を失ったボクに、何が残っていると言うのだろう?
ボクは今、なんのために生きている?
ボクのなかには、何がある?
何も、ない…。




