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empty armor in front of the crazy house 2

今回は俺とリョウに出番はなさそうなので、俺たちは離れて姿を隠している。


気合を入れたのはいいが、別に正面切って堂々と助太刀する必要はない。


殴り合いの現場近くの茂みに弾正さんと鞘華は隠れる。


まずは弾正さん。


狙いすまして引き金を引くと、銃身から白い弾丸が飛び出し、カエルの胸元にある錠前に直撃する。


「ゲコオオオ!」


弾は錠前を粉々にし、余波でカエルがひっくり返る。


驚いた魚は、口をパクパクさせながらこちらを向く。


その時、茂みから潜んでいた鞘華が飛び出す。


驚きで体が固まっているのか、動きが鈍い魚の胸元の錠前を、鞘華は刀を振るって見事に真っ二つにする。


魚はそのまま意識を失ったのか、口をパクパクさせたまま白目をむいてその場でゆっくりと倒れた。


まさに瞬殺。


強さはあの化けウサギや巨犬、青虫とは比べ物にならないほど弱い。


まあ、相性の問題もあるだろうが。


俺一人ならもうちょっと時間がかかるだろう。


相性が悪いので。


そう、相性の問題だ。決して二人より俺が弱いとか役に立たないとかそういう問題ではないのだ。


『…龍太。』


俺の思考を読んでか、リョウのこちらを見る目が可哀想なものを見る目になっているのはきっと気のせいだ。


気のせいに決まっている。


…なんか虚しくなってきた。


カエルと魚(ただし人間の手足あり)がピクリとも動かないのを確認して、俺たちは姿を現した。


その場にさっきから突っ立っている、鎧姿の男(多分)に声を掛ける。


「おーい、あんた、大丈夫か?怪我とかしてないか?」


「…。」


だが、返事はない。


「おーい。」


「…。」


俺たちが近づいていっても、一切身動きを取ろうとせず、その場で俯いている。


「おーい、ちょっとあんた、返事くらいしたらどうだい?」


弾正さんが肩に手を掛けて、やっと鎧姿の人物は顔を上げる。


そして自らの顔に手をやり、顔の部分を外した。


現れたのは、そこにあるべき中の人の顔ではなく、ぽっかりと開いた空洞。


そう、その鎧は空だったのだ。








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