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Extra story / Tadashi Danzyou 2

次に出てきたのは大勢の人。


皆、オレが昔通っていた高校の制服を着ている。


その集団はある一人の人物を囲んで、罵り、嘲り、暴力を振るっている。


それを見て、観客たちも何が面白いのか次々と笑いだし、野次を飛ばす。





この光景は…。


そうだ、これはオレが自分を偽るようになった原因の出来事だ。









オレが高校二年生の時、クラスでイジメが起こるようになった。


きっかけは、今となっては分からない。


だが、最初はほんの数人しか参加していなかった筈のイジメに、気が付けばクラス中が関わっていた。


実際に暴力を振るったりしたのはほんの一部でも、クラスのほとんどがイジメの被害者に言葉の暴力を振るう。


イジメを止めようとしたり、参加しようとしない奴は、次のイジメの標的にされた。


クラス全体が常にギスギスした雰囲気だった。


見たくもないイジメを見て囃し立てながらも、誰もが次のイジメのターゲットにされるのではないかとビクビクしていた。


ある日、オレの親友がターゲットにされるようになった。


理由もなく、あいつは罵倒され、殴られ、蹴られ、無視される。


誰もあいつを助けようとしない。何もしようとしない。


オレ自身も…。





遂に、あいつは学校に来なくなった。


イジメは止まらなかった。


また次のターゲットが選ばれただけだった。


そんな日々は、高校を卒業するまで続いた。





あいつとは、とうとう一度も連絡を取れなかった。









それ以来、オレは自分の本心を言い表せなくなった。


周囲と同じことを言い、周囲と同じことをして、周囲の期待通りに行動する。


オレは常に周りに紛れるようにした。


少しでも目立てば、脳裏に高校での日々が思い浮かぶ。


あの、少しでも周囲から浮けば悪意に晒される、理不尽な日々が。


その瞬間、オレの心に浮かんでいた熱意も、覚悟も、全てが消し飛ばされ、目立つことへの恐怖だけが残り、オレの心を支配する。


結果として、オレは周りの目を気にするあまり、何かに夢中になったり、何かを強く思ったりすることが出来ないでいる。


最早俺は、常に『どこにでもいるような人間である弾正忠志』を演じ続けているような状態だった。










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