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the mad monster and white bullets 3

その男は二、三度バウンドして地面に転がると、そのまま起き上がらなかった。


巨大な犬は、止めとばかりに飛び掛かろうとする。


「やめろ!」


咄嗟に鞘華が刀を振るい衝撃波を飛ばすが。


「グワアアアアアアアアア!」


「えっ…!」


犬は咆哮を上げることでそれを散らしてしまう。


結果として、彼女が巨犬を止められたのはほんの数秒。


だが、数秒あれば俺にとっては十分。


「うおらあああぁぁぁ!」


巨犬が改め振り下ろそうとした前足の前に俺は滑り込み、ハンマーを叩き付ける。


「グラアアアアアアアアア!?」


俺の勢いに負け、巨犬はその図体を強制的に押し戻される。


「グルルル…。」


身を伏せて威嚇する巨犬の前に鞘華が出て、その鼻に刀の切っ先を向ける。


鞘華と巨犬がにらみ合っている間に、俺は倒れているスーツ姿の男に駆け寄る。


「おい、あんた!大丈夫か?!」


「…。」


息はあるし、血も流していない。だが俺の声に反応する様子はない。


「おい、返事しろ!」


「…はっ!寝てたわ。」


「うおい!?」


なんだこの人!?寝てたって!?


「け、怪我とかねーか?」


「ん?あ、そういやふっとばされてたな、オレ。いや、大丈夫。オレ体が丈夫なのが取り柄だからな。心配してくれてありがとな、兄ちゃん。」


「い、いえ…。」


あんなのに殴られてぶっ飛ばされて無傷とか、頑丈にも程があるだろ!?


「いやー、それにしても助かったわ。正直おっさんあのワンちゃんと相性悪くてな。逃げたくても逃げられなくて、ここまでなんとか粘ってたってわけよ。というわけであとは任せた。疲れたから俺は寝る。」


そう言って、まだ若いその男は再び目を閉じた…って。


「いや、手伝えよ!?流石にあんなデカいの俺らでもきついから!?」


「えー、しょうがないなーもー。こんな老体に鞭打たせるなんて、兄ちゃん鬼畜だねー。」


あんたまだ若いだろ。


「おーい、そこの姉ちゃんも聞いてくれ。そのワンちゃんの錠前は首に付いている一つだ。普段は毛皮の下に隠れていて、しかもかなり速いから破壊するのはかなり難しい。でも不可能じゃない。二人には、そのワンちゃんの動きを止めて、のけぞらせて欲しい。一瞬でもいい。そうすりゃオレが確実に錠前を破壊できる。俺の力はそういうもんなんだ。分かったか?」


「おう、分かった。」


「了解。」


『分かったよー。』


「…?返事がなんか多いけど、まあいいか。ほいじゃ、よろしく。ホワイトホーク。」


そういうと、男の手に白いライフル銃が現れた。


「さて、来いよワンちゃん。お前を縛るものを、確実に撃ち抜いてやる。」






 


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