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first battle with the monstrous rabbit 3

迫る銀光に対し、化けウサギは逃げるのをやめて相対し、さっき俺が受けたのと同じ蹴りを光にぶつける。


その衝突は、小規模な爆発にも匹敵しそうなほどの音と風圧を引き起こした。


土埃のなかに、俺は目を凝らした。


「殺ったか?」


『いやいや、殺っちゃだめだよー。錠前だけ破壊しないと。』


そんな中、唐突に土埃が裂け、化けウサギが飛び出してくる。


錠前は破壊できていなかったらしい。


化けウサギは、鞘華へ向かってとんでもない早さで突っ込んでいく。


「!鞘華っ!」





「…大丈夫、読めていたから。」


まるで化けウサギが突っ込んでくるのが分かっていたかのように、鞘華は一歩ずれただけで高速の蹴りを躱す。


「中距離攻撃の手段を持つ私相手に、あなたは確実に隙を見て接近してくる。それが分かっているなら、逆にそれがあなたの隙になる。」


そしてすれ違いざまに、錠前を切り裂いた。


「…まずは一個。」


自らの蹴りの勢いそのままに、化けウサギは地面を転がっていく。


錠前が一つ破壊されたことによって、ほどけた鎖を引きずって。


「よっしゃ、いいぞ鞘華。このまま…。」


俺が言いかけたその瞬間だった。


「ぐっ!」


「うっ!」


『うわっ!』


唐突に俺たちを強烈な頭痛が襲う。


次いで視界が暗くなっていき、そして見覚えのない情景が目に浮かぶ。









夜遅く、自分は幼い少女のために本を読んでいる。


本の題名は『不思議の国のアリス』。


自分の膝の上に座っている、長い黒髪を持つ少女は自分を見上げる、その青い瞳で…。










そこで再び目の前が真っ暗になり、やがて元の視界を取り戻す。


「今のは一体…?」


「青い瞳の女の子…?」


『ひょっとして今のは…。』


だが、ぼうっとしている暇はなかった。


「クケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケケ。」


化けウサギが突然笑い出したかと思うと、鞘華を黒い鎖が襲う。


「くうっ!」


反射的に刀を振るったおかげで最初は弾くことができたが、次々と襲い掛かる鎖のために鞘華はすぐに防戦一方になった。


見れば、化けウサギがほどけた黒い鎖をまるで無数の鞭のように扱っている。


さっきの衝撃波の塊を放てれば形勢が変わるだろうが、その隙を与えてくれない。


「っ…、荒木!」


「分かってる!」


このままでは鞘華がジリ貧になって押し負ける。


俺が打って出る以外に手はない。


飛び出した俺にも黒い鎖が飛んでくるが、ハンマーでまとめて叩き落とす。


「うおらあああぁぁぁ!」


化けウサギに近づくと、俺に来る鎖が一気に増え、俺はそれを必死に受け流す。


最早これ以上近づくことさえできない。


だが、それでいい。


俺の方に黒い鎖が来るほど、鞘華への攻撃が疎かになるということなのだから。








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