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Extra story / Sayaka Kitou 1

私がそのメールを開いたのは自分の部屋の中のことだった。


ちょうど溜まっていたメールを片っ端からチェックしていたところだったので、私はそのままの勢いで『Please help Alice.』と書かれたメールを開いた。


それからのことはあまり覚えていない。確か、画面が急に暗くなったと思ったら、突然激しく光が点滅し始めて…。


私は意識を失った。









気が付くと、私は私自身の姿を見ていた。


鏡を見ているわけではない。私は気付くと過去の一場面を見ていたのだ。


場所は私の通う高校の教室。沢山の生徒が教室内にいるが、誰も私に話しかけようとしないし、私は誰にも話しかけられない。


そんな場面。


この頃の私は同じ剣道部の生徒としか交友がなかった。


クラスメイトには、私の長身と、部活で剣道をやっていること、そして鬼頭という無駄にいかめしい苗字のせいで近寄り難く思われていた。


部活での友達はみんな他のクラスで、それぞれクラスに別に友達がいた。


だから私は、部活以外ではいつも一人だった。





場面が変わる。





そんな日々を過ごしていたある日、ついに教室で私に話しかけてくれる人が現れた。


「こんにちは、鬼頭さん。もし良かったら、今日付き合ってくれない?」


そんな言葉と共に私に微笑みかけてくれた彼女の名前は、雨宮京子。


京子は私はまるで正反対だった。


部活はやっておらず、クラスにたくさんの友達がいる。


髪を染め、化粧をし、放課後に友達と遊んで回っている。


正直、それまで彼女に良い印象を抱いていなかったが、私に話しかけてくれただけでなく、遊ぶ約束までしてくれたことを私は喜んだ。


その日、私は初めて部活を休んで京子と遊んだ。


初めて剣道仲間以外と行くカラオケは、ショッピングは楽しかった。





再び場面は変わる。





その日以来、私は京子と遊ぶようになった。


部活はだんだんと休みがちになった。


せめて朝練は頑張ろうと思ったが、夜遅くまで京子とSNSで連絡を取り合うようになってからは、それさえもままならなくなっていった。


そんな私から、剣道部の友人は一人、また一人と離れていった。





『いいの?』





私は京子との繋がりをますます深めた。


時々、京子がつるんでいる女子グループとも付き合ったが、その子たちとはどうしても気が合わなかった。


私には京子しかいない。そう思ったことさえあった。





『それでいいの?』





いつの間にか、私について良くない噂が流れていた。


やれ誰々を殴っただの、カツアゲしただの。先生に呼び出されることさえあった。


そんなこと一度もやっていないのに。


誰も中々信じてくれなかった。


京子だけが信じてくれた。


やはり私には、京子しかいなかった。




『本当に?』








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