funny animals in wonderland 2
「諸君、この者たちは操られていた我々から身を守るために武器を振るったのだ。しかし、そのために我々が多大な損害を被ったのも事実!よって、我々はこの者たちに損害賠償を要求すべきと思うが、どうだろうか?」
変な鳥が大声でこう宣言すると、動物たちは互いにひそひそと話した後、賛同し始めた。
「確かにその通りだ!」
「罪悪感があるなら何か渡しな!」
「誠意を見せろ、誠意を!」
動物たちは口々に叫ぶ、…鞘華を恐れて遠巻きに。
言ってることは間違ってはないけれど、なんか厚かましいというか、むかつく。
すると、鞘華が前に出た。俺はまたキレたのかと身構えたが。
「大丈夫、ここは私に任せて。」
落ち着いた声でそう言うので任せてみた。
鞘華は変な鳥の前に来ると、ポケットから何かを取り出す。
「損害賠償を払う。」
「ふむ、こちらに渡してもらおうか。」
変な鳥が差し出した手(翼)の上に鞘華が置いたのは、飴ちゃん3個だった。
…絶対ダメだろ!?
「うむ、これで良し!」
いいのかよ!?
「飴ちゃんだ!」
「飴ちゃんだぞ!」
「やった、飴ちゃんだー。」
…ああ、いいんだ。飴ちゃんで。
「たった3個しかないぞ、一体だれがその飴を食べるんだよ?」
鷲が喚くと、動物たちもそのことに気づいたらしくざわめきが広がる。
「ふむ、それでは第二回党大会レースを行おうではないか。その勝者に飴ちゃんを貰えるのだ。」
党大会レースってなんだ?つーか二回目なんだな。
「ルールはなんだ?」
「前回と一緒か?」
動物たちは次々と質問する。
「前と一緒では芸がない。そこの海まで走って行って、飛び込んで泳ぎ続けるのだ!」
それ、勝者決まらなくね?
俺は思ったがこれ以上事態をややこしくしたくないので黙っていた。
動物たちは我先にと先ほど俺がいた海の方へと走っていく。
後に残ったのは変な鳥と、ネズミ、インコだった。
「…?お前らは行かないのか?」
「私たちはあんたらに言わなきゃいけないことがあるのさ。」
インコが言った。
「諸君はアリスを助けに行くのだろう?」
変な鳥が唐突にそう切り出した。
「!何か知っているのか?」
「何も分からないよ!ぼくたちの方が何が起こったか知りたいくらいさ!」
ネズミがキーキーと喚く。
「そうか…。」
アリスについて何かわかると思ったんだが…。
「だがこれだけは言える。この世界は変わり果ててしまったが、それでも彼女を中心に物語通りに進む。だから物語通りに進めば、自然とアリスに追いつくだろう。」
『それは大きな手掛かりだねー。』
リョウが大きくうなずきながら言う。
「どうかアリスを、彼女を救って欲しい。吾輩たちは皆彼女のことを気に入っているのだから。」
「私からもお願いするよ。あの子は少し生意気だけど、嫌いじゃないからね。」
「ぼくは嫌いだよ!だってあいつ猫のことばっかり話すんだもの!おまけに連れている猫ときたら…ブルブル。」
ネズミだけ余計なことを言ってインコにどつかれている。
「とにかく頼むよ!また縛られて操られるなんて真っ平御免だよ!」
そう言い残してネズミはさっさと行ってしまった。
「はあ、まったく…。それじゃ頼んだわよ。」
「任せたぞ。」
インコと変な鳥も、次々と飛び去って行った。
「…私たちも行こう。アリスを見つけに。」
「ああ。」
手掛かりは得た。アリスは物語通りに動いているなら、先回りだってできるはず。
これで、アリスを見つけることが出来る。
『ところで、不思議の国のアリス読んだことあるー?』
「「ない。」」
ですよねー。




