black chain, black lock, and silver sword 7
「なるほどな。鞘華の銀雪はそんな試練を一人で乗り越えたからこそのあの威力だったんだな…。それに対して俺は、リョウに手伝ってもらったようなものだしな…。ただのハンマーなのはしょうがないか…。」
『ちょっとー、それじゃ僕が全然すごくないみたいじゃないー。』
「そんなことはない。リョウ君はすごい。謝れ荒木。」
何故俺だけ呼び捨て、というよりリョウだけ君付け。
「じゃあリョウは銀雪みたいに衝撃波を起こせたりできるか?」
『…か。』
「「…か?」」
『風を起こせる!…ちょっとだけ。』
「…。」
「…。」
『…。』
…。
『な、なんだよー!そもそも龍太が僕を使いこなせてないのがいけないんだよー!』
「うるせー!俺は武道とかほとんどやったことがねーんだよ!」
「ムキになるリョウ君かわいい。」
ぎゃあぎゃあ、わあわあ。
俺たちはしばらく言い争いを続けた。
あれからリョウとの言い争いはなんとか終結したが、機嫌はまだ直ってないらしくリョウは俺の肩を離れて鞘華の頭の上にいる。重そうなのでやめさせようとしたが、鞘華本人が若干嬉しそうなので放っておいた。
「で、話は戻るけど、鞘華も変なメールを見てこうなったのか?」
「この重さがなんとも…。あ、うん、そう。アリスを助けてって英語で書いてあったメール。」
『となると、二つの可能性がぐっと高まったねー。
一つはメールはたくさんの人に送られたこと。
もう一つは、本当にアリスを助けないと君たちは目を覚まさせてもらえないこと。』
「そうだな。となると俺たちの当面の目標は二つ。
一つ目は、俺たち以外にこの無意識の世界にいるメールの受信者と合流すること。
二つ目は、何かに囚われているアリスを助けること。
そのためにも、俺たちは一緒に行動した方がいいと思う。それでいいか、鞘華?」
「賛成。それで構わない。」
『僕もー。』
「よしっ。そうと決まればさっさと行こうぜ。」
俺たちが立ち上がったその時。
「うーん…。」
うめき声を上げながら、俺が最初に倒したネズミが目を覚ました。




