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brutality of the two monsters 2

かなり長い間歩いて、俺たちは海岸へと辿り着いた。


「詩織、念のためまた文字魔法を掛けてくれ。」


「はい。」


詩織が巨大な万年筆を使って地面に文字を書く間、俺は辺りを見渡す。


黒い岩だらけの砂浜の先には、どんよりした鈍色の海が広がっている。


空も灰色の雲に覆われ、とても海水浴をするような気分にはならない。


「なんだか陰気な海。」


鞘華も眉をひそめて景色を眺める。


「まあ、今までこの無意識の世界で陰気じゃない景色なんてなかったがな。」


「ここ一応地下って設定らしいですしね。そもそもなんで地下に海なんかあるんですかねー?」


「不思議の国のアリスって、聞けば聞くほど本当にわけの分からん物語だな。」


「ですよねー。」


弾正さんと鎧坂が珍しく合意している。


「まあ、そもそも不思議の国のアリスは言葉遊びが主体みたいな作品ですから。物語自体に大した意味はないと思いますよ。はい、準備できました。文字魔法、守護!対象、荒木さん、鞘華さん、弾正さん、鎧坂さん、そして私!」


詩織が会話に参加しながら、俺たちに文字魔法を掛ける。


「よし、準備できたな。それじゃあ、行こうか。リョウ!」


『はいよー。』


リョウに呼びかけると、リョウは俺の手の中に飛んできて、黒いハンマーへと変わる。


「行こう。来い、銀雪。」


鞘華は白い刀を出現させ、下段に構える。


「それじゃあ、行こうか。出て来い、ホワイトホーク!」


弾正さんは白いライフル銃を顕現させ、肩に担ぐ。


「早くリアルグリフォンを見に行きましょう!召喚、空虚!」


鎧坂はロボットスーツ型の白い鎧を呼び出す。


「次こそアリスに追いつけるといいですね。」


巨大な白い万年筆を両手に持ちながら、詩織は言う。


そして俺たちは、海岸へと踏み出した。





少し歩くと、岩の上になにか座り込んでいるのが見えてきた。


俺たちはおのおの武器を構えて、そいつに向かって歩く。


近づくにつれて、すすり泣くような音が聞こえてきた。


「お、おい…、大丈夫か?」


俺が声を掛けると、そいつはゆっくりとこちらを振り向く。


そいつはウミガメの体に、小牛の頭を持つ、妙な生き物だった。


全身に黒い鎖を巻き付けたそいつは、急に大声で泣き始めた。


「う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」


う、うるせえ…。


その泣き声の余りの大きさに、俺たちは耳を塞ぐ。


その時、俺たちの頭上に巨大な影が現れた。








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