第2話 最高の日
ウチは怜果。
真由の親友。
今は「だった」かなぁ。
だって、誰だってあんな皮肉を言われたら嫌になるに決まってるじゃん。
あんなに励ましたのに、ウチにかえってくるものは何一つ無いんだよ??
ありえない。
しかも、潤平はウチのことが好きとか言ってたし。
信じられないよ。
。。。
嬉しい。
嬉しいよ。
ウチ、本当は真由がうらやましかった。
だって、潤平と毎朝学校に来て、
真由は潤平に告白もできて。
ウチはできない。
親友が先に潤平にアタックしてるから。
この関係を壊したくない。
そう思ったから。
すごくつらいときもあった。
すごくムカついたときもあった。
でも、この気持ちは隠し通してきたんだ。
でも、もうそんな必要はない。
だって、潤平がウチのこと好きって言ってくれたんだよ??
嬉しすぎる。
神様、ありがとぉぉ。
真由はもう、いいや。
ごめん。
でも、もうがまんできないんだ。
ウチも潤平に告る。
決めた。
真由みたいに誰かに頼ってはいられない。
ウチは一人で告って、
一人で両思いにさせる。
それで。。。
それで?
一人になるの?
うーん。
でも、潤平がいるじゃん。
うーん。
実は真由を断る理由なだけかなぁ。
わかんないよ。
でも、もうやるしかない!
行こう。
ウチは、真由の時と同じように、屋上に呼び出すことにした。
明日の放課後に。
それまでには、いい告り方を考えておかなきゃ。
どうしようかなぁ。。。
ウチ、ネイルが好きだから、爪に「好き」とか??(笑
うーん。
それは無理ぃ?
でも、潤平もネイル好きだったよね。
結構いけるかも。
よし。
ウチは個性で勝負だ。
そんなことを考えていると、あっという間に家に帰っていた。
「よし。はじめるとするか。」
ウチは、マニキュアをとりだした。
まずはデザインを考える。
潤平の好きな色って何色だっけ?
オレンジだ!
じゃぁ、オレンジをベースにしよう。
そうこうしていると、もう2時間たっていた。
やっとのことで完成。
オレンジ色のマニキュアに、白のラインを入れて、「スキ」の文字。
ストーンも置いた。
人生で最高のできかも!
ってマジで思った。
そしてウチは、眠りについた。
朝。
今日はウチの初・告白の日。
緊張する。
ってか、この手はどうやって隠せばいいのぉぉ?!
まずいよぉ!
そんなこと全然考えてなかった。。。(汗
こうなったら早く告白しなきゃ!
ウチはそう思うと、潤平に言った。
「やっぱり、次の休み時間に屋上にきて。」
言っちゃったよ。
あと1時間で運命が決まる。
大げさじゃないよぉ?
ホントに怖いんだから。
真由もこんな気持ちだったのかな。
こんなに怖いのかな。
とうとう休み時間。
ウチは、高鳴る心を抑えて屋上へとダッシュした。
潤平はまだいなかった。
でも、すぐに来てくれた。
潤平。スキ。
いえるのかな。
急に不安になってきちゃった。
でも、頑張る。
「どうした?怜果。」
潤平が聞いた。
「うん。あのね。」
そう言ってウチは潤平に向かって手を出した。
「これが、ウチの気持ちなんだけど、ダメかな。。。?」
ウチの顔はもう真っ赤だった。
潤平の顔も真っ赤。
でも、笑ってた。
「あはははっ。何これ!おもしれぇ!」
「笑いすぎだよぉぉ!時間かけたんだからさぁ!」
「悪ぃ悪ぃでも、嬉しいよ。俺も。。。」
潤平は毎日持ち歩いているポーチから、マニキュアを取り出して、自分のツメにかいた。
早くて、上手。
そして、その綺麗なツメには、
「スキ」
って書いてあった。
嬉しい!
嬉しい!
「ありがとぉぉぉ!」
ウチはもう泣きそうだった。
人前で泣くなんて、久しぶりすぎる。
潤平はまだ笑っている。
「それにしても、よく思いついたよなぁぁ。」
「そう?潤平にどうやったら気に入ってもらえるか、すごい怖かったぁぁ。」
潤平は、嬉しそう。
ウチはその100倍嬉くて、
100倍幸せだよ♪
「でも、ホントに信じられない!」
「何でだよ?俺は前からスキだったよ?」
「うっそぉ!」
「ホントホント。」
そう言ったところで、学校のチャイムがなった。
「ヤベぇ!早く教室行こうぜ!」
潤平はそう言ってウチの手を握って、ひっぱってくれた。
ウチって、世界一幸せな子じゃなぃ??(笑
ここまで読んでくれてありがとぉございます!
まだまだ続きますので、どうぞよろしくお願いします!