ガイア発進
「地中走行型・・・だと」
「そ、そういうタイプもあるのですね」
「しかし、地中走行じゃ、障害物とかどうするんだ?」
「前方に地中音波レーダーを常時照射し、障害物を自動回避するのです。」
そう言ってる傍から、機体が大きく左斜めに傾いたかと思ったら、すぐ、右斜めに
傾いて、やがて元に戻った。
「今のように障害物を回避しています。水道管とか下水管といったインフラには
地中100mという深さで対応しています。それで、どこに向かいますか?」
「な・・なるほど・・そう、霧ヶ浦の自衛隊駐屯地に向かってくれ」
「了解しました」
グンと、加速感を感じると、振動と音が一段と大きくなった・・・
「おおぉ すげー加速。 だけど敵には見つかりにくいだろうけど、攻撃も出来ない
んじゃないのかなぁ」
「機動要塞と言うからには、何らかの攻撃方法が有るのだと思いますわ」
「そうなんだろうなぁ 俺には想像もつかないけどね」
「まもなく指定された座標に到着します。シートベルトを確認してください」
「え、シートベルト? うぉぉぉな、なんだこれ!上向きになって・・わっぁ
垂直になってるんじゃないかこれ?」
「到着しました。駆動系停止します。ドアハッチ開放。」
「到着? いったいどんな格好になってるんだこれ」
「シートベルトを外し、横のはしごを使ってドアハッチまで降りてください」
カオスがシートベルトを外し、昇降用のはしごを降りながらそう告げる。
「マスター、大丈夫ですか? 手伝いましょうか?」
「い、いやベガ、大丈夫だよ。ちょっと体中が痛いだけ・・・」
「とにかくハッチに降りて外に出ましょう」
「そうだな」
「なんか外で凄い音がしなかった?ナイン」
「はい、確認しましょう」
倉庫から翔子とナインが飛び出すと目の前に地面からニョキッと生えた
様な銀色のミサイルみたいな物が目に飛び込んできた。
「ちょちょっとぉ何これ?」
「これが新しい機動要塞でしょうか?」
俺たちがハッチから疲れた顔で出てくるとそんな声が聞こえてきた。
ハッチが丁度彼女らから見て裏側だったので、表に回ると2人に声をかける。
「翔子、ナイン、戻ったぞ」
「あ、お帰り~ ってことは、やっぱり、これが新しい機動要塞?」
「ああ、こいつが地中走行型機動要塞「ガイア」。で、この子がこいつの
管理コンピュータの「カオス」だ。 カオス、この子は穂積翔子。俺たちの
機動要塞アルタイルの技術主任だ。そして、この子がサポートアンドロイドの
ナインだ」
双方を紹介し終えて改めて、今降りた機動要塞を振り返ってよく見てみる。
「こりゃ・・・ミサイルだなまるで と、いうか先端がドリルって・・・
俺のガキの頃見てた外国TVにこんな機械が出てきたな。なんとか救助隊って奴。」
「なんですか?なんとか救助隊って」ベガが怪訝そうな顔で尋ねる。
「いや、気にしないでくれ」
「そうですか」
「ところで・・」カオスが真顔で俺の方を向く。
「えっと・・なんだ?カオス」
「貴方って・・・ロリコンなの?」
ずっこけた・・
「なぜそうなる・・・・」前にもあいつらに言われたが・・
「だって・・・」そう言いながら、カオスは、ベガと翔子とナインの方を見る。
そこには、タイトミニのベガ、セーラー服の翔子、そしてメイド服のナインが
並んでいる。
「メイド服は、俺の趣味じゃねぇぇ! ベガの容姿は設計者の趣味だ!それに
翔子はそのまんま。彼女は中学生なんだから」
「なるほど・・・」
「信じてないなお前」
「いえ、そういうことなら私もそれなりの服にした方が良いのかなって思って」
「いらん! 余計な事すんな!」
「あらぁ 彼女ならミリロリとか似合いそう」
「そこ! 余計な事言うな!」
翔子まで何言ってるんだ。なんなんだミリロリって。俺の範疇を超えてきたぞ。
「ところで翔子、修理状況は?」
「あ、それなんだけどさ、想定より早く修理が終わりそうなんだ。明日の午前中には
完了して出発できそうだよ」
「お、それは朗報だな。じゃあ、後で全員で今後の予定を相談しよう」
「こちら大学チーム。 聞こえてる? もしも~し」
おっと、定時連絡の時間が来てたか。俺は通信機を握るとトークボタンを押した。
「こちらアルタイル。 すまない、連絡が遅れた。」
「それはまあ許してあげる。で、どんな感じなの?」
「ああ、今、こっちから連絡入れるところだったんだけど、明日の午前中には
そっちに行けそうになったんだ。 そっちの様子は?」
「そう、明日の午前中には来られるのね? 良かった。」
「ん?何かあったのか?」
「ん、ゼウスの動きが活発になってきた感じなのよ。さっきもちょっと危なかったんだ
」
「なんだって! 大丈夫だったのか?怪我とかしなかったか?」
「大丈夫よ セブンのおかげで見つかってないから」
「そうか・・良かった。 こっちはもう一機の機動要塞を確保できたので2機で向かうよ」
「確保できたんだ、良かったね。やっぱり派手な色の円盤なの?」
「いやまあ・・見てのお楽しみかな じゃあ、また出発するときに連絡する」
「了解よ」




