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9/9

9話 スーパー毒舌タイム

誤字しまっくてる気がするけど許してね!

「さて、リン!坊主の初依頼はどうだった?」


依頼が終わり、冒険者ギルドへ依頼達成報告もして、食堂に戻ってきて白うさぎのステーキをリンさんと食べていると急に現れた店長がそう切り出した。


「んー?真面目に?」

「当たり前だろ…」

「じゃあ、まずよかったところは素直に索敵を私に頼ったところかな?人に頼むって案外難しいことだから誠意をもってパーティメンバーにお願いできるっていうのはいいことだよ」


おぉ!全力で頭下げて頼んでよかった。やっぱ人に何か頼るときはしっかりお願いするのは大事だね!ただリンさんや…よかったところがそこだけなの?そんなわけないよね?


「ほう…他のよかった所は?」

「え?ないけど」

「ん?」

「いやだからないって」

「――リン…お前仮にも本人がそこにいるんだからもうちょっと手心とかないのか…坊主うさぎ肉口に含んだまま泣きそうになってるぞ…」


今頑張って涙が流れないように頑張っているタイチです。さすがにもうちょっといいところあると思ってた…


「んー、まぁ厳しい評価してる自覚はあるけど叔父さんとおばあちゃんの弟子にしては正直あまりにもなってないよ。戦闘能力はすごいけど」

「おぉ…って坊主っ!!しっかりしろ!!!大丈夫だ!!まだ一か月くらいしかたってないだ!!!これからだ!!泣くな!!!」


ごめんやっぱつれぇよ…店長が必死で慰めてくれてるけどあまりにも毒が強すぎるよ…


「――続けていい?」

「鬼か!!!???我が姪ながら鬼か!!!!??」

「いえ…大丈夫です店長…俺はこれに耐えないと強くなれない気がするんです…だから大丈夫です…」


がんばれおれ…自分の悪いところを知れる機会は大事だ…しっかり聞いて成長しないと…


「坊主!!よく言った!!漢だおまえは!!!」

「おっけーじゃあ続けるね、悪かった所を上げていくならまず依頼の難しさの把握をできていない、次に依頼があった地域までの移動距離の把握を怠った、この二つに関しては私がいたから私に全部任せたんだろうけどできれば自分で判断できるように私や受付のお姉さんに聞くべきだったね、私がタイチ君についていけるのはタイチ君のランク的な問題もあるから今回だけだし、そういったところをちゃんと自分で判断できるようになっておくべきだね、次回タイチ君が依頼を受ける時にたぶんギルド斡旋の即席パーティーを組むと思うけどパーティーメンバーが頭アレな人だったらタイチ君までとばっちり食らっちゃうよ?あとは事前準備があまりにもできていない、この依頼なら…うん、そんな起こることではないけど万が一白うさぎがすみかを移動してた、もしくは違う魔物に襲われていなくなってた場合完全にいなくなったと依頼者に説明するために調査がいるから何日か泊る準備をしておかなきゃいけなかったのに、何の準備もしてなかった。たぶん私がなんにも持ってなかったから油断したんだと思うけど…一度私に荷物は?って聞くべきだったね。正直ここに関してはその時に教えてあげたかったんだけど叔父さんからの甘やかすなっていうオーダーもあったし言えなかったんだよねぇ…いやー、白うさぎがちゃんといてくれて助かったよ、もしいなかったら最低二日はあそこにいなくちゃいけなかった…危ない危ない…ちなみにだけどいなかった場合泊まって調査してくれって依頼書にしっかり補足として書いてあったからそこも見逃してたねタイチ君。後は白うさぎの索敵に関してだね、今回は叔父さんとおばあちゃんの指示通り索敵して討伐か罠張って討伐する系統の依頼を選んでタイチ君がどういった判断を下してどういった準備をするか確認する、が目的だったんだけど…うんこの部分はゼロ点だね、たださっきも言った通り素直に私に頼るを選べたのはまあ正解だね。最後に白うさぎ討伐してから周りへの警戒を完全に解いてたね、あれじゃ何かあったときにすぐ死んじゃうよ?」

「あー100点中何点だリン?」

「ん?5点」

「……」


思ったよりやらかしてた…5点…5点…5点かぁ…反省しないとなぁ…ここは日本じゃないんだ。常に気を付けて行動しないと死んじゃう可能性があるんだから…うん正直メンタル逝ったけど命は逝ってないんだ。今日のことを教訓にこれから頑張ろう…


「あぁ…思ったよりひどいということはよくわかった…坊主鍛えなおしだ」

「うっす…」

「おーー!がんばれーーー!」







Saidリン


「んー言い過ぎたかな??」


びっくりするくらい暗い顔をしたタイチ君と俺がそこらへんもうちょい教えとくんだったと反省している叔父さんが訓練のために裏庭に行ったのを見送ってから私は一人でうさぎ肉ステーキを食べながらちょっと反省する。


「ただなぁ…こういう所はちゃんと注意しないとほんとに危ないからなぁ…」


そうなのだ、依頼書をしっかりチェックしない、準備を怠る、警戒を解く、これらがつもりに積もって死んでいく冒険者はものすごーーく多い、私も冒険者に登録したばかりのころはこれができてなくて何度も危ない目にあったし、いやー懐かしいなぁ…依頼書にはブラックディアって書かれてたのに実際に行ってみたらブラックウルフだったとかあったなぁ…ブラックディア(Dランク)を見つけたと思ったらブラックウルフ(Cランク)×10に食べられてたからなぁ…あれはホントに死ぬかと思った…いまは精霊達に直接お願いして索敵できるようになったけど昔は索敵とかお願いできなかったからなぁ…と昔を懐かしんでいると


「おっ、リンおいしそうなの食べてるじゃないか」

「あれ?おばあちゃんどうしたの?」


急に出禁のはずのおばあちゃんがやってきた。何の用だろ?


「タイチ坊の初依頼はどうだったのかと思ってね、それよりそのステーキ食べていいかい?」

「いいと思うよー、タイチ君が好きに食べてくださいって言ってたし、ちなみに依頼に関しては5点だね、おばあちゃん甘やかしすぎじゃない?」

「あん?そりゃ今はそんなに厳しくしてないからね、とりあえず戦闘技術を高めてちょうど天狗になりそうなところで初依頼に行かせて自信をボキボキに折るっていう計画だしね」


あー、そういうことか…あまりにも戦闘能力とその他の実力がバラバラだと思ったよ…相変わらず性格悪いなぁ…確かに人は調子乗った後にぼっこぼこにされたらそのあと反省して真面目に頑張ろうとするからなぁ…哀れタイチ君…まんまとおばあちゃんの策略にはまったようだね…


「それにしてもうまいねこのステーキ、焼き加減が最高だ」

「だよね、タイチ君ステーキばっかり作りすぎたせいで焼き加減がめちゃくちゃうまくなってるんだよねぇ…お客さんからはステーキマスターって呼ばれてるよ」

「あーなるほど…今度白銀牛でも狩ってきてタイチ坊にステーキでも焼いてもらおうかな?」

「おばあちゃん…さすがにAランクの魔物を急に持ってきたらタイチ君びっくりしちゃうよ…」


白銀牛とかこの国では狩れるの数人くらいでしょ…確かものすごーーーーくおいしいけど一頭だけでも小さな町を滅ぼせるくらいの土魔法を使う牛でしょ?白銀牛って…


「言わなきゃばれないよ、タイチ坊は普段から忙しすぎて魔物の情報にも疎いからね」

「んー確かに…そろそろ戦闘訓練だけじゃなく座学もするべきじゃない?」

「座学は半年後からだよ、変に知識付けたらめんどくさいことになる可能性があるからね」


うわー、あのおばあちゃんがちゃんと師匠してるー、私には一切何も教えてくれなかったあのおばあちゃんが…


「じゃあ魔法はどうなってるの?私タイチ君が魔法使ってるの見たことないんだけど」

「あれ、言ってなかったかい?タイチ坊は魔力量が強すぎて魔法が使えないんだよ、魔力が御しきれないからね」

「…違うよ、そうじゃない、確かにタイチ君の魔力は異常だから魔法使えないのはわかるけど、ブレスは別だよね」

「――ほぉ!我が孫ながらブレスを知ってるとは…どこで知ったんだい?」

「王城にある禁書エリア、ソフィーに入らせてもらった」

「あんた我が王国の王女に頼んだのかい…?」

「うん」

「はぁ……あんたとソフィーには後でお仕置きだよ…」


こういう時に王族の友達がいると便利だ、いろいろ知りたいことがすぐに知れる。タイチ君が竜と同等レベルの魔臓を手に入れたって聞いてすぐタイチ君自信に危険がないか調べたかったからかなり急いでソフィーに頼んで協力してもらった。すると城の禁書から竜の魔法について大量に出てきた。竜は魔力操作がどの生物よりうまいためどんな魔法でも発動できること、竜は人語をしゃべれること、そして最後に竜が使う最強の魔法自身の魔力を口に集約しそのまま発射するブレスに関しても


「リンその禁書にはブレスに関してそう書かれてた?」

「竜が持つ最強の魔法って書いてた」

「あー、なるほど…まぁ間違いじゃないけど少し違うね、あれは魔法じゃない」

「え……?」

「あれはただの魔力の塊だ、竜の魔力がバカみたいな量をしてるってのはわかるね?竜はその魔力を圧縮して放つことができるんだ、それがブレスだよ」

「いやでも魔力は体から外に出した瞬間空気中の魔力と装荷して霧散するはずじゃ……」

「大量すぎる魔力は霧散どころか空気中の魔力を吸収してしまうんだ。これがどういうことかリンはわかるだろ?」


「――魔力消失……?」

「そう竜がブレスを発射するとその周りで魔力消失が発生するんだ。その後空気中の魔力を吸ったブレスが標的に着弾し破裂する、リンは知ってるよね魔力がない場所では発動した魔法の規模が膨れ上がるってこと」


確かに知ってる、身をもって知ってる、ただそれは起こそうとして起こせるものじゃない、たまたま本当に奇跡のような確率でその場所の魔力量が少なかったとか、何らかの遺物のせいで魔力が吸われてしまって一瞬だけ魔力量が少なくなるとかそういった場合のみのはずだ。

だってそうじゃないと…空気中に魔力が飽和していないと、魔法は空気中の魔力による抵抗を受けずに発動できてしまう…ただの低級魔法が一気に高位魔法にまで昇華されてしまう、普段は空気中の魔力が邪魔をするせいで魔法の規模が制限されているのにそれをなくしてしまうと…しかも塊になるまで圧縮された魔力が破裂した場合なんて…どんな規模になるか……


「そういうことを自力で起こせるのが竜っていう生物だよ、私は一度だけブレスを受けたことあるけど……この世の終わりかと思ったよ…あの時はゲンジュウロウが守ってくれたけどそのせいであの人は片腕を失ったからね…いやまぁその被害で済むほうもおかしいんだが…」

「……」

「さてリン、今の話を聞いてタイチ坊にブレスを教えたほうがいいと思うかい?」

「――思いません……」

「うん、よろしい、じゃあ私はタイチ坊の修行手伝ってくるよ、じゃあね」


おばあちゃんはそう言って裏庭に向かっていった、そのあとすぐに叔父さんから出禁のはずだろって怒られてたけど……

いやぁ、改めて竜ってやばいね…そりゃあのおばあちゃんが必死になってタイチ君を育てるわけだ、そんな真似ができる人材をわるーい人たちに取られちゃったらどうなってしまうか……いやーー怖い怖い、頑張って強くなってねタイチ君、じゃないとほんとに危ないよ?


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