4話 迷子の迷子の転移者君
会話パート書くのムズイ
先ほどまで食堂でバイトしていた俺であるが、食堂の営業時間が終わると同時に店長さんから今日の分の給料と正式にうちで働いてみるか?とお誘いをいただき、もちろん快諾して週一回の休みで昼から夜にかけてのアルバイトということで雇ってもらったのだが、その決め事が終わると同時に営業終了まで飲んでいたアールブさんに引っ張られ、リンさんにあいさつする間もないままアールブさんの屋敷に連れられ…
「じゃあ今から魔力操作の基礎を始めるよー」
「よろしくお願いします!!」
「まず今日中にこれ読んで、明日また食堂のバイト終わったらうちに来て」
「え?」
「はいこれ、じゃあ解散」
「え?」
「おやすみー」
「え?」
え?なんかもっとファンタジーな修行を期待していたんですが!?とツッコミを入れる間もなくアールブさんは屋敷の中に帰っていった。
え?まじ?これだけっすか???なんかもっとファンタジーな修行とかないんですか??いやまて落ち着けタイチこれはあれだ明日までに基礎知識を頭に入れておけよ、ということではないか?そうだ、そうに違いない。要するにこれは宿題だ!日本にいた時の学校での宿題とか微塵もやる気がわかなかったが、この宿題は話が別だ!めちゃくちゃやる気がみなぎってくる!!!うおおおおおやるぞおおおおお、魔法使えるようになるぞおおおお!!
じゃ急いで宿に帰らねば!!!アルバイトのまかないでいっぱい食べさせてもらったおかげでおなかは満腹だ!このまま帰って風呂入ってこの本読もう!!!あ、そういえばこの本の題名って何だろう?んーーなになに『魔臓操作基礎魔力抽出及び魔法基礎』うん!!題名が難しすぎる!!!
「あーー、やっぱここにいた、ヤッホーたいち君」
と声が聞こえたので振り返ってみるとそこにはリンさんがいた、というか夜空の下で会うリンさん死ぬほど美しいな、なんだかこれキラキラ光ってみえるよ……ん?いやこれまじで光ってるななんだこれ?
「どもリンさんさっきぶりです」
「どうもーー、ブリック叔父さんからおばあちゃんに引きずられて行ったって聞いたからここかなぁ?と思ったけどあっててよかったよ」
「ブリック叔父さん…あぁ店長さんか…名前一瞬忘れてました…」
危ない危ないこれからお世話になるんだ、ちゃんと覚えておかないと強面マッチョおじさんはブリックさん…よし覚えた
「てかリンさんなんか光ってません?」
「――えっ!?見えるの???うっそまじ??」
えー何その反応怖い…もしかして見えちゃダメな奴でした?うっそ幽霊とかやめてくれ…俺そういうのまじ無理なんすよ…
「なーんか淡く光ってるなぁ、って思いまして」
「わぁ、すごいね、後でおばあちゃんに報告だね……うーん簡単に説明すると精霊魔法使ってるから体の周りに精霊がフヨフヨしてるの」
「精霊…?」
「うん精霊、エルフとかドワーフとかにしか見えない魔力生命体なんだけど、なんで見えてるんだろうね?」
わぁドワーフもいるんだぁ、というかどんどん俺が人間ではなくなってる気がする…
「ちなみに今使ってる魔法は【無精霊魔法 隠形】ってやつだね、周りの人から視認されずらくなるっていう魔法、さすがに夜中に歩くのは危ないからね」
なるほど、すげぇな魔法
「というわけで君の無事も確認できたし私はこのまま食堂に帰るよ」
「ん?食堂に住んでるんですか?」
「うんそうだよ、下宿してるんだ、住み込みで働く代わりにね」
なるほど、そういうことか…いや待てよ
「アールブさんの屋敷には住まないんですか?」
「あー。うん、住むつもりはないよ、私の目標的にそれは甘えだからね」
「ほう、目標…」
「そう、目標、さすがに知り合ってすぐのタイチ君には教えないけどねー、もう少し私の好感度をあげるのだ!さすれば教えてあげよう!」
「なるほど、頑張ります!」
「うむ頑張りたまえよ!―――あっ、そういえば本題を忘れてた!!タイチ君自分が泊ってる宿まで帰れる?」
ははは何を言ってるんだこの美少女エルフは、そんな俺が方向音痴みたいな言い方をし…て…
「――――どこだココは…」
「うん、だと思った。タイチ君の泊ってる宿の名前教えてよ、案内するからさ」
おぉ…女神よ…この方は本当に我らと同じ人類なのですか…俺たぶんこっちの世界来てからリンさんと知り合えたというだけで一生分の運を使い切った気がする
「すみません、助かります女神様、確か名前は『森の風呂』っていう名前だった気がします」
「うん、だれが女神だ、―――え?『森の風呂』!?ふわーーいいとこ泊ってるねぇ、あそこのオーナーさん気難しいことで有名なのに…よく泊れたねぇ…あそこは気に入られればものすごーく安いんだよねぇ羨ましい…」
「あ、やっぱそうなんですね、あまりにも宿代が安いからこれがこの街の普通の値段なのかわからなかったんですよね」
やっぱあのばばぁもいい人だ、これからはちゃんとばあさんって呼ぼう、借金がある今の俺に格安で泊めてくださっているってだけで感謝しかわいてこねぇぜ…借金できたとか絶対言わないけど
「じゃあ今から案内するね、さぁ行こう!!あ、後今から敬語禁止で」
「唐突っすね…さすがに命の恩人にため口とか無理っす」
あとエルフってことはたぶん年上だろうし
「えーー気にしなくていいのに…私も君と最初に合った時はさすがに不審者すぎて敬語使ってたけど今はおじいちゃんと同郷の人ってわかって安心したから普通に話してるんだしそっちも普通に話してよー」
不審者すぎて…軽く心にひびが入ったぞ…あとおじいちゃんの同郷だから普通に話すって一体どういうことだ…日本出身にどれだけ信頼を置いてるんだ…
「いやリンさんさすがにおじいさんと同郷だからって理由で安心するはさすがにどうかと…」
「え、だって日本人って婚姻関係じゃない女の人に手を出したら腹斬るんでしょ?」
「いや斬らないです」
「え、でもおじいちゃんがそう言ってたよ?男が軽々しく女性に触れてはならぬーって」
それはおじいちゃんの考え方が武士すぎるだけでは…いやでもここで否定しても逆になんか気まずくなってしまう可能性がある…どうすべきだ…はっ!これだ!!
「その考え方は侍か武士の人の考え方ですね一般人は違います。ただ日本ではその考え方が美徳とされてますね」
これだ完璧だ、よく回ったぞ俺の口、今回は全力で誉めてやろう、
「へー、やっぱりそうなんだそういう考え方があるならさすがに大丈夫でしょ?というわけでタイチ君、君も敬語を外したまえ!」
おいこれ絶対わかってねぇな、いったいどういうわけだよ、うっ、リンさんがキラキラした目で見てくる…早く早くって目で訴えてくる…いやしかし日本人として大事なことがある!
「リンさん今年齢はおいくつですか?実は日本人は年上の方に敬語で話さなかった場合腹を切らなきゃいけないんです」
「―――やっぱ日本ってすごいね…上下関係に厳しいんだぁ…私は16歳だよ」
やっべ、まさかの見た目通りの年齢だった、俺17歳なんだが…
「んーー?あれーー?タイチ君は何歳なのかなぁ?」
あっ、これ表情でおれが自分より年下ではないってことがばれたな…めちゃくちゃ悪い顔しながら俺の周りをくるくる回ってる…うぜぇ…かわいい…良い匂い…感情がバグる…てかこの人キャラ変わりすぎだろ…会ったばかりのころ死ぬほど冷たかったのに…
「17ですね」
「んふっふーー、なら敬語外せるよねー?」
「あーーーわかったよ…じゃあこれから普通に話すよ…」
「うむ!よろしい!!」
むふーーーって満足そうにうなずいてる…いやうん、恩人が満足そうにしてくれるならよかったよ…
「あっ、そういえばタイチ君この国は18歳になると魔法学園に入ることができるんだけど君も入りたい?」
おいまて唐突だな!!って魔法学園だと!?なんだその胸躍る言葉は!!入りたいに決まってるだろ!!!
「あはは、その顔を見るに入りたいみたいだねーじゃあこれから仕事頑張らないと!魔法学園に入るには結構多く入学金がいるし、試験もあるからね!」
「――――にゅうがくきん?????」
「そう入学金、試験料が2万マニで入学金が50万マニ、その他に教科書代とか施設使用代とかで10万マニくらいかな」
「オッケー、リンさん俺は入れないからリンさんが入学したときにどんなところか教えてくれると助かる」
「なんで!?今から食堂で働いておばあちゃんに鍛えてもらって冒険者になって依頼こなせばたぶん貯まるよ!?」
「リンさん、さすがに借金も返してないまま学生にはなれないっす…」
というか借金すら返し切れるか不明である…なんだ1億円の借金って
「なんでこの世界に来てからそんなに立ってないのに借金してるの!?」
「え?聞いてないの?」
「―――え、あ…んん?…ちょっと待っていやな予感がしてきた、もしかしておばあちゃん関係?」
「そうだけど…」
「―――どれくらい?」
「5千万マn「やりやがったなあのくそばばぁ!!!!」
あれ、リンさん?お口が悪いですわよ???
「ごめん!!タイチ君!!今回の治療費は私が払うっておばあちゃんに言っておいたのに!!」
「いやいやいや、なんでそうなるんだよ!?俺の治療費だし俺が払うよ!?」
「だって、君この世界に来たばっかりなんだからそんなお金持ってないでしょ!?」
「うん、だから借金っていう形にしてもらってるんだけど…」
「でも…」
やばいなこの子、お人よしだとかそんなレベルじゃないぞ…
「リンさんあのね、この借金に関してはリンさん全く関係がないからね?むしろ命の恩人に借金負わせるとか俺やだよ?」
「――そっか…じゃあ手伝いくらいはいいよね?もし君が冒険者になったらパーティー組むとか」
「それはこっちからお願いしたいやつだね…」
ていうか冒険者ってたぶんラノベあるあるのあれであってるよな?というかほんとにこの子大丈夫か?そのうち悪いやつに騙されるぞ…明日アールブさんに報告しておこう…さすがに心配になる…とそんなことを考えていると
「―――あっ、タイチ君着いたよ」
「おっ、ほんとだ…ありがとリンさん助かったよ…」
「あはは、大丈夫だよ…じゃあ私は帰るね」
「オッケー、じゃあ送るよ」
「え?なんで?」
「いや流石にこのくらい中を女性一人で帰すわけにはいかないでしょ…」
流石に魔法があるといってもそれくらいはさせてほしい…
「えぇ…せっかく送ったのに…」
「はははは、俺がこの宿に帰るには君をきちんと送ってからだ!!それとリンさん送るついでにこの宿から食堂までの道もちゃんと把握しときたいからね」
送ってもらって悪いがこれが最良です。リンさんやあきらめるんだな、おとなしく俺に送られろ!!!
「でも、タイチ君何かあったときに戦えるの?送ってもらうのはいいけどそのあとに君を一人で帰すの怖いんだけど…」
「――――確かに…」
それもそうだ…送るって言ってもこの子俺より絶対強いじゃん…むしろ俺の方が足手まといじゃん…んーーでもなぁ一人で帰すのもなぁ…
「うるさいねぇ…タイチ坊、帰ってきたならさっさと入んな!!風呂のお湯抜いちまうよ!」
おっと、ばあさんが出てきた、さすがにこの時間に外で話すのはあれだったか
「―――ん?そこのエルフの嬢ちゃん、こんな時間に何してんだい!!!危ないだろう!!!うちに入りな!!!!タイチ坊もこんなかわいい子を夜中に連れまわしてんじゃないよ!!!」
うん、ごめんばあさんそれはホントにそうだ、かなり反省してる
「あはは、大丈夫ですよ!!こう見えて私強いんで!!」
「わたしゃそんなことを言ってるんじゃないよ!!!女の子が夜中に出歩くなって言ってんだ!!あんた親御さんは!?」
「いやあの、ブリック食堂ってところの二階で下宿してます…一人暮らしです…」
「じゃあ今日はうちで泊まりな!!代金はタイチ坊が払うからね!」
うっす、それくらい任せてください、借金あるけどそれは必要経費っす!
「いや流石にそれは…」
「ばあさーーんお金ここ置いとくねーー」
「あいよ!サクッと風呂入ってきな!さぁお嬢ちゃんも早く!!」
「あ、はい…」
おぉリンさんが押されてる…さすがだぜばあさん、ばあさんがそう言いリンさんに部屋の鍵とタオルを貸して風呂場に案内した後こっそり俺の方に来て
「送ろうとしたのはえらかったがもう少しうまいやり方をするんだね」
と言ってさらに「まだまだガキだねぇ」といい自分の部屋に帰っていった…全部聞いてたんかい…
リン なんだかんだある意味有名な宿に泊まれてうれしい、宿代は明日タイチに返すつもり
タイチ 隣の部屋にリンさんが泊ってるのがすこし落ち着かない