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第一五頁 

「ふふ、やっぱり僕はなんでも似合うね」


 エルエスはにこやかに微笑みながらスカートのすそを持って軽くターンする。


「……なぁ、本当にいいのか?」

「何が?」

「……お前が女装する必要があるのか、という意味だ」


 クリードは無表情ながらも顔をしかめ口元に手当てている表情を見せたのに探偵はクスリと口角を上げる。従者は主人が黒のセーラー服をまとって自分の顔を覗き込みながらやってくるのに、ぴくっと体を揺らした。

 深海色の瞳がナイフ色の瞳を捕らえる。僕は首を傾げて、クリードに問いかけた。


「クリードは似合わないって思うの?」

「……お前は顔がいい、似合わないことはないだろう?」

「ふふ、わかってるじゃないか」


 僕はにこやかに従者のことを許すと、彼から離れた。

 完璧に似合っている主人の格好については、特別、主人が求める言葉以外の言葉は投げられない従者だとわかっている主人だが、それでも彼をからかうのは自分の趣味でもある。

 ……前回の女装もそうだが、今回の女装にも訳がある。 

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