人生を楽しむために必要なもの。
先日、無事1歳を迎えることができた。
何とか、一人で歩くことができるようにもなった。
会話は、さすがに1歳でしっかりできると不気味な気がするので3歳ぐらいまで少しずつできる風にするつもりだ。
目立つことは7歳くらいまでは避けると計画を立ててみた。
今は、簡単な魔法を習得して組み合わせを色々試して時期が来るまで待つことにする。
我が家は、掘っ立て小屋風の小さい家だ。
貧しいわけでも裕福なわけでもない一般家庭といって差し支えないだろう。
そろそろ離乳食とお別れが近いのでご飯が楽しみだ。
「カリュム相談なんだけど、カノンちゃんの歯もしっかりしてきたから明日から私たちと同じご飯メニューにしようと思うんだけど いいかしら?」
母の質問に父が私の口をチェックして
「いいだろう。明日は、頑張ってごちそうを用意しよう。」
「いいわね。わたしも気合入れてご飯作るわね。」
張り切る両親
期待は、自然と膨らんでいく。
次の日。
待ちに待ったこの世界で初めてのまともなご飯。
前世のような豪華な料理は望めないだろうが、念願の食事で・・・・・。
「……こんなのっもったいない!!」
「「カノン(ちゃん)!?」」
「あっ。」
私には、無理だったようだ。
計画って・・・・何?…それおいしいの?
おなかは 満たされますか?
満足度はたりていますか?
腹が膨れればOK・・・・・。
そんなの嫌だー拷問だーー!!
食べ物はおいしく食べたい!!
調味料は、少ないもしくはないと覚悟はしていたが
あんな…あんなおいしそうなお肉と野菜たちが
お湯に浮かぶ味の抜けた固形物に成り果て・・・た。
食材たちに土下座して詫びれよ。
赤ちゃんに食べさすものだから柔らかさを追求してくれたのは、わかるよ。
だが 断る。
私は、おいしいものはおいしく食べてこそだと断言したい。
食生活が充実するためなら 計画なんてクソくらえ。
両親に気味悪がられても無問題モウマンタイ!!
「カ・・カノンちゃん言葉が・・・・。」
「・・・改めて、娘のカノンです。言葉は普通に喋れます。」
嘘です・・・・。気味悪がないで ・・・嫌わないで。
「私は、普通の子供には なれそうにありません。」
私、この両親のことが好きだ。
「・・・捨てますか?」
バシッ
「馬鹿なことは、言わないで!!」
「そうだ、カノンは俺たちの自慢の娘だ。」
力強く抱きしめてくれた両親に 出ていた涙が引っ込んだ。
「ありがとう。お母さん、お父さん。」
大好きな両親に見捨てられなくて よかった。
マイペースな両親は、
「ところで、何で喋ってくれることにしたの?」
「なんか「こんなのもったいない。」とかもいってたな。」
気をとりなおして、私は、生きる上での三大欲求 『衣・食・住』の食から取りかかろうとおもいます。
「それはね。明日のご飯を私に任せてくれたらわかるよ。ただ自分では調理ができないからお母さん手伝ってね。」
「いいわよ。」
「おい、仲間はずれにするなよ。俺も手伝うぞ。」
計画などあってないもの。
予想外のことはおこる。