第二回目 文末は揃えないルールとは
第二回目は文末を揃えないルールについてです。あらすじにもざっくり書いているので気になった方も多いかと思ったので、高レベルではありますが早めにまとめておくことにしました。
この情報のソースは筒井康隆先生。このルールは具体的にどういうものかと言いますと、みなさんが今お読みになっているこの文章そのものです。ここまで私は一度も文末が「〜です」「〜です」「〜しましょう」「〜しましょう」と同じ発音で終わった文がありません。前回の禁則文字と記号の使い方についての文章も読み返していただければお気づきになると思います。
これは筒井康隆先生曰く、文末で過去形を連続させたり現在形を連続させたりせずに毎回違う終わり方をした方が読みやすいらしく、実際にこのことを仰っていたご著作「創作の極意と掟」の中でも単行本一つの文量で一度も同じ発音で終わった文がありませんでした。なお、この場では「創作の極意と掟」の中で語られていたことはこれ以上お話できませんので申し訳ありませんが気になる方はお買い求め下さい。文章の書き方もこのように語られていますが、物語を描くコツや歴史上の作家さんたちの変わった表現の仕方など貴重な情報が詰め込まれていますので、執筆を楽しみたいという方には大変お勧めです。店頭には置かれていないことが多いので基本的にネット上でしか買えませんが。
筒井康隆先生は書いていくうちに慣れてしまって気にしなくても自然と文末が被らなくなったそうですが、私のようなアマチュアにはやはり大変でした。プロがやることって大抵何でも簡単そうに見えて難しいですよね。ですがそんな私も案外1年近く気にしながら書いていたところ、あまり気にしなくても割と文末を揃えずに書けるようになってきました。
コツは文末に書くことができる言葉の形態のバリエーションを理解することです。日本語は過去形や現在形以外にも体言止めや「〜なのだ」と終わる方法もありますので、こういった言葉の形態を考えながら書いていきましょう。一度書き終えてからもう一度見直すことももちろんお忘れなく。そうして文末が揃わない書き方ができるようになるとリズムの良い、書き慣れたような読みやすい文章が出来上がります。
ここではあえて簡単にまとめました。筒井康隆先生の「創作の極意と掟」の中ではこのこともより詳しく書かれておりますので、小説をより深く知りたい、書籍化を目指したいという方は必見です。




